転職の面接を受けていると、たまに「自分への質問がほとんどない」と気になることがあるでしょう。「自分に興味がないのかな」「もしかして不合格？」と不安になってしまう人も多いはずです。

そこで本記事では、面接で質問が少ないのは不合格のサインなのか、質問が少なくなるのはなぜなのか、といった点を解説します。

先に結論をお伝えすると、質問が少ないからといって不合格とは限りません。気にせず転職活動をすすめましょう。

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面接での質問が多いか少ないかは合否に影響しない

前提として、質問が多いかどうかは応募者の評価に直接は影響しません。なぜなら、面接での質問はあくまで採用するかどうかを見極めるために実施するものだからです。

つまり、必要な情報をすでに聞き出せている場合は、あえて質問を多くすることはありません。 むしろ「面接であまり質問されないから」と、途中で諦めた態度を見せるほうがもったいないです。

面接官から「粘り強さが足りない」「厳しい態度を見せるとすぐに弱音を吐くのでは？」と思われてしまうでしょう。

繰り返しになりますが、面接で質問が多いか少ないかは応募者への評価と大きな関係はありません。面接中は弱気にならず、最後まで前向きに乗り切りましょう。

面接での質問が少ない理由

そもそもなぜ面接であまり質問されないのか、主な理由をご紹介します。

• あなたがすでに適切な回答ができているから
• 必要なこと以上は質問しない会社・面接官だから
• 合否をすでに決めているから
• スケジュールが詰まっているから

あなたがすでに適切な回答ができているから

これまでの選考や質問を通して、面接官はあなたに聞くべきことをすでに聞いているため、追加で質問をされていない可能性があります。質問に対して的確かつ十分な回答を得ているため「これ以上追加で質問すべきことはない」と判断している状態です。

たとえば、履歴書や一次面接を通じて必要な情報を得ている場合、最終面接で深掘りして質問することがないパターンが挙げられます。

必要なこと以上は質問しない会社・面接官だから

多くの企業では「面接ではこのような質問を行う」と事前に決めているものです。なぜなら、面接官によって質問内容が異なると、合否を判断するときに同じ基準で判断しにくいからです。

たとえば、面接官Aは「前職での活躍」を重視した質問ばかりしているのに対して、面接官Bは「社風に合いそうな人柄かどうか」を重視した質問ばかりしたと仮定します。

こうなると、どちらの応募者を合格にするか迷ったときに、前職での活躍を重視するか人柄を重視するか、といった共通の基準がないため合否の判断そのものが難しくなるでしょう。

もちろん面接官が、気になったところを自由に質問する場合もありますが、企業によっては「事前に用意した質問以外は基本的に聞かない」といった姿勢を取っているところもあります。

合否をすでに決めているから

面接の早い段階、もしくは面接前からある程度評価を固めているため、面接での質問が少なくなっている可能性があります。たとえば書類選考や一次面接で「この人はぜひ採用したい」という人材と巡り合えたなら、あまり深掘りして質問されることもないでしょう。

このような場合、これまでの面接で回答した内容の確認や入社の意思確認といった、簡単な質問のみで終わるパターンも珍しくありません。

スケジュールが詰まっているから

他の方の選考が詰まっていたり他の業務があったりなど、スケジュールが詰まっているため一人の応募者に深掘りして質問する時間がない、というケースもあります。

たとえば他の応募者が面接室の前で待機していたり、人事の業務が詰まっていたりすると、予定の時間を超えて面接を行うのは難しいです。基本的に採用選考の時間は余裕を持って確保されているはずですが、忙しい会社だとこのような可能性も考えられます。

面接で落とされるかもしれないサイン

質問が多いか少ないかは、面接の合否に直接影響を与えません。しかし下記のサインがあった場合、もしかすると面接官の中で「この人は不採用にしよう」という気持ちを固めている恐れがあります。

• 面接官の態度が素っ気ない
• 深掘りして質問されない
• 逆質問の時間が設けられない
• 入社前後の話が出てこない
• 面接時間が極端に短い

面接官の態度が素っ気ない

面接官の返答が「そうですか」「わかりました」といった簡単な返事だけで、自分に対して興味を持っていないように見える場合は、不採用のサインかもしれません。すでに「この人は不採用にしよう」と考えているため、反応そのものが薄くなっている可能性があります。

ただし、企業や面接官によっては「冷たい反応をされたときにどのような対応をするか」といった点をチェックしている場合もあります。面接官の態度が素っ気ないからといってふて腐れず、前向きな姿勢で最後まで面接をやりきりましょう。

深掘りして質問されない

自己PRやこれまでのキャリアを簡潔に伝えているにもかかわらず、面接官があまり食い付いてこない場合も、不採用のサインかもしれません。通常、応募者が自己PRをすれば「あなたの長所の〇〇を仕事ではどう活かせるの？」など、深掘りしてくるはずです。

しかし上記のような深掘り質問がない場合、すでに面接官が心の中で不採用を決めている可能性があります。

ただし「この人は採用するつもり」「これまでの面接や書類選考で、確認すべき点はすべてチェックできた」ということも考えられます。 質問への深掘りがない場合でも、最後まで前向きに面接を受けましょう。

逆質問の時間が設けられない

逆質問とは、面接の最後に「何か質問はありますか？」と、応募者が面接官に対して質問する機会のことです。この逆質問の時間が設けられず「これで面接は終了です」と終わった場合、すでに「不合格」を決めている可能性があります。

逆質問は、企業と応募者のミスマッチをなくすうえで重要な機会です。多くの企業では面接の最後に逆質問の時間を設けています。

ただし、まれに企業側の配慮不足やスケジュールの都合上、逆質問を行っていない場合もあるようです。そのため「逆質問がなかったから」といって、過剰に気落ちする必要はありません。

入社前後の話が出てこない

面接中に「入社後は〜の仕事をしてもらいたい」「内定を出したらどれくらいで入社できるか」といった質問をされない場合、不採用かもしれません。 特に中途採用の場合、現職をすぐ辞めるのが難しいことは応募先企業も理解しています。

そのため、入社までにかかる時間は確認されることが多いです。また、入社後のミスマッチを避けるため、配属先や任せる仕事なども事前にすり合わせておくものです。

このような話が一切ない場合は、応募先企業に「あなたを採用する意思がない」からかもしれません。ただし企業によっては、面接では入社に関する話はせず、内定を連絡したときに詳しく相談する、というケースもあります。

面接時間が極端に短い

「30分の面接を予定していたのに10分で面接が終わった」など面接時間が短い場合は、企業側が面接開始後の数分で「不採用」を決めたからかもしれません。

ただし、企業によっては「すでにあなたの採用を決めているため、最後の面接は簡単な意思確認のみ」としている可能性もあります。特に最終面接では、このようなケースが多いです。

面接官が質問内容の他に見ているポイント

転職面接で面接官がチェックしているポイントは、質問への回答だけではありません。主に下記の点を確認して、応募者を総合的に評価して合否を決めています。

• 身だしなみが清潔か
• 言葉のキャッチボールができているか
• 言葉遣いや雰囲気、態度が自社にマッチしそうか

「面接で質問されないのは受け答えが悪いから」と思い込まず、質問への回答以外のところで減点されないよう心がけましょう。

身だしなみが清潔か

面接官は、応募者の身だしなみも評価ポイントとして見ています。特に営業職などお客様の前に立つ仕事の場合、「寝癖がついている」「スーツがヨレヨレの状態」など見栄えが悪いと、会社全体のイメージが悪くなってしまいかねません。

• スーツを使い古していないか
• 髪型が整っているか
• 爪が長く伸びすぎていないか　など

面接を受けに行く前に上記のような点を振り返り、社会人としてふさわしい装いができているかどうか確認しましょう。

言葉のキャッチボールができているか

「面接官の質問内容を理解して適切な回答ができるか」という点も、面接ではチェックされています。質問に対して的外れな回答が続くと「コミュニケーション能力が低い」と判断されてしまい、仮にアピール内容が魅力的でも不採用となる可能性が高まります。

このような言葉のキャッチボールができていないと、営業職だとお客様の悩みをヒアリングしたり自社の商品をアピールしたりするのは難しいでしょう。社内で連携したり、協力会社に発注を出したりする際に、ミスをしてしまうリスクも高まります。

転職の面接では落ち着いて面接官の話を聞き、適切な回答をしましょう。アピールしようと自分ばかり喋りすぎず、言葉のキャッチボールを意識するのがポイントです。

言葉遣いや雰囲気、態度が自社にマッチしそうか

近年、企業では採用ミスマッチを防ぐために「応募者の適性と自社の企業風土が合いそうか」という観点からも応募者を見極めようとしています。

たとえば、体育会系でトップダウンの色が強い社風の会社に、文化系で物事を話し合って決めるボトムアップ型の人材が入社してしまうと、会社に馴染めないリスクが高いです。

会社に馴染めないと本来の能力を発揮できず仕事で活躍できなかったり、居心地が悪くなって離職したりするリスクが高まります。 応募者としても、自分に合わない社風の会社で働きたくないでしょう。

企業はもちろん、応募者側も「この会社は自分の性格や特徴にマッチしそうか」という観点で選ぶことが大切です。

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面接での質問が少ないからと落ち込まず次の行動を起こそう

ここまで述べたとおり、転職面接において面接官からの質問が多かったか少なかったかは、合否にほとんど関係ありません。「先日受けた会社でほとんど質問されなかった」と落ち込むのではなく、前を向いて次の行動を起こすことが大切です。

• 面接での反省点を洗い出し、次の面接に活かす
• 新しい求人をチェックする
• 選考が進んでいる企業の研究をする

このように、転職活動が少しでも成功するよう次を見据えた行動を起こすことが大切です。 転職活動を成功させるには時間がかかります。

実際、転職しやすいといわれる20代でも、転職活動期間の平均は約3ヶ月というデータがあります。

【関連記事：【20代】転職活動期間の平均は約3ヶ月｜おすすめのタイミングや成功事例も紹介】

面接をやり直すことはできないため、落ち込んでも仕方ないといえます。転職を成功させるためにも、反省すべき所は直しつつ活動を継続していきましょう。

転職面接を乗り切って自分に合った会社へ転職する方法

ここまで、面接で質問が少ない理由や前向きに採用選考を受けること、転職活動を地道に続けることの大切さを解説しました。 では具体的にどうすれば転職に成功して自分に合った会社へ入社できるのでしょうか。主な方法をご紹介します。

• 自分のキャリアを棚卸しする
• 転職先で自分がどう活躍できるか説明する準備をする
• 面接で確かめておきたいことを用意しておく
• 会社と自分の相性を見極める

自分のキャリアを棚卸しする

まずは、自分のこれまでのキャリアを棚卸ししてみましょう。

• これまで経験してきた仕事内容
• 自分の強みや弱み
• 専門性や資格

これらを棚卸しすることで、自分が今後どのようなキャリアを目指せるのか、具体的な目標を持ちやすくなります。志望企業を選ぶための軸ができ、自分の希望に合った求人を効率的に発見しやすくなるでしょう。

また、転職の面接では「これまでの仕事内容について簡単に説明してください」と質問されることも多いです。このときに、キャリアの棚卸しができていれば、簡潔かつ的確に質問の回答ができます。

転職先で自分がどう活躍できるか説明する準備をする

自分に合った会社を見つけても、採用されなければ意味がありません。転職の面接では「自分を採用するとこのようなメリットがある」とアピールして、内定を勝ち取りましょう。

社風とのマッチングを重視している会社でも、採用するメリットがわからない人材をとりあえず採用することはありません。自分を採用すればどのようないいことがあるのか、入社後にどう活躍できるのか、説明できるよう準備しましょう。

キャリアの棚卸しを行い、転職先が募集している仕事内容を理解することで、効果的にアピールしやすくなるはずです。

面接で確かめておきたいことを用意しておく

上述しましたが、多くの企業では面接の最後に「何か質問はありますか」という逆質問の時間が設けられています。このときに、質問する内容をあらかじめ準備しておきましょう。

たとえば下記の内容は、逆質問での定番です。

• 入社後に期待されている役割
• 人事の評価制度
• 社内の雰囲気や仕事の進め方
• 入社後の働き方

上記の点について認識をすり合わせておくことで、入社後のミスマッチを防ぎやすくなります。「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにも、逆質問を活用して採用ミスマッチを防ぎましょう。

会社と自分の相性を見極める

会社の社風と自分の特徴が合っているかどうか見極めることも大切です。

• 面接会場になっている会社の雰囲気が暗い
• 社員の顔色が悪い
• 社内に活気がない
• 企業風土が自分と合わない

面接会場が応募先の会社となっている場合は、上記の点をある程度確認できるはずです。

また面接官の対応に違和感があるかどうかも重要だといえます。これは面接会場に関係なく、直感的に把握しましょう。上記のような点に注目して、自分に合いそうな会社かどうか見極めてみてください。

またツールを活用して客観的に会社との相性を見極めるのもおすすめです。 転職アプリ「ミイダス」では「可能性診断」というサービスを用意しています。

可能性診断を受けることで、自分に合う会社かどうか見極めることが可能です。ぜひ試してみてください。

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面接で質問が少ないからといって落ち込む必要はない

本記事では転職面接において質問が少ない理由をご紹介しました。面接で相手からの質問が少ない場合でも、合格する可能性は十分にあります。 「質問が少なかったから」と落ち込まず、転職活動を進めましょう。

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