意外と知られていないけど成長中、または今後成長の可能性が高い業界・マーケットをご紹介します。
テレワークの普及でPC関連機器の需要が伸びています。また、子供のプログラミング教育の必修化に伴った需要もあり、今後ますます注目を浴びる業界となりそうです。そこで今回は「PCなど関連機器メーカー」の市場動向を調査、レポートします。
「テレワーク」の急速な普及によって注目され始めた業界
新型コロナウイルス禍をきっかけにテレワークを導入・実施する企業が急増した事で、「PCなど関連機器メーカー」が脚光を浴び始めているというのです。異業種・未経験からの転職成功の可能性はあるか?チェックしてみましょう!
「テレワーク」の普及でPCなど関連機器メーカーが有望な理由
テレワーク導入企業が急増した事により、テレワーク可能な環境の整備が必要不可欠となりました。そのため、IT関連業界は有望視されている業界のひとつですが、システムやソフトウエアだけでなく、ハードウエアも注目されています。
テレワークの普及でパソコンの需要が回復しているほか、ウェブカメラやマイク、ディスプレイなど、テレワークに必要なPCなど関連機器の売り上げが伸びており、関連メーカーの業績は好調です。
「テレワーク」の急速な普及によって注目され始めた業界
注目すべき新聞記事が2019年9月に掲載されていました。この時、既にスマートフォンやタブレットなどの普及で不振が続いた国内のパソコン市場が5年ぶりに好調だと書かれています。2019年の4月〜7月の出荷台数は300万台と、2018年の同時期と比較して4割も増加しているというのです。その理由として
- ウインドウズ7のサポートが2020年に終了する
- テレワークが普及し始めた
- 子供のプログラミング教育の必修化
という3つが挙げられています。消費税増税の駆け込み消費も大きな要因となっているようですが、テレワークとプログラミング教育は今後も継続されるわけですから、市場回復も継続的なものになると予想されます。この新聞記事からPCなど関連機器メーカーにおける動向が見えました。
動向:テレワークを想定したパソコン関連製品の需要が増加する
電子情報技術産業協会(JEITA)経営企画本部の吉田俊氏は「遠隔で仕事をするリモートワークが増え、新たに持ち運び専用を買う人が目立つ」と分析。個人需要に加え、「企業が社員のパソコンをデスクトップからノート型に買い替える動きも多い」という。
(2019年9月12日 日本経済新聞朝刊 012ページ掲載)
レノボ・ジャパンは2019年6月、ノート型の「シンクパッド X1 カーボン」(直販価格約18万円)を発売。外での電話会議を想定し、マイクを4つ搭載して離れた声も拾いやすくした。視野角を狭め、のぞき見を防ぐ機能も選べる。売れ行きは前モデルより5割増えた。
(2019年9月12日 日本経済新聞朝刊 012ページ掲載)
動向:「製品を売る」だけではなく、優れたCX(カスタマーエクスペリエンス)の提供が求められている。
NECパーソナルコンピュータなどは年140回、全国の量販店でプログラミングの体験教室を開く。「興味を持ってもらい購買につなげている」(同社)。
(2019年9月12日 日本経済新聞朝刊 012ページ掲載)
募集が増えそうな職種
- 技術職 ITコンサルタント、エンジニア、プログラマ、プロダクトデザイナーなど
- その他 企画、マーケティング、営業、カスタマーサポートなど
PCなど関連機器の製造に関わる技術的な職種の他、カスタマーサポートなど購入後のサービスに関わる職種に至るまで、幅広い職種での募集が増える事が予想されます。
「異業種・未経験でも転職成功の可能性大」なポイント
PCなど関連機器メーカーの活況を一過性のもので終わらせないために、カスタマージャーニーの徹底的な追求が必要不可欠と言えます。
カスタマージャーニーとは顧客の行動、思考、感情などの分析に基づいて、顧客が辿る製品やサービスの認知→検討→購入→利用という流れを想定して販売を促進していく事。
PCなど関連機器メーカーは、優れた機能を搭載した製品やサービスを開発し、販売するだけでは企業間の競争に勝ち残る事は困難です。
開発に関わるエンジニアなどだけではなく、マーケティングや各種カスタマーサポートなどのポジションが欠かせませんから、CX(カスタマーエクスペリエンス)に関連する知識や経験、興味を持つ人の需要は高いと考えられます。異業種・未経験からの転職成功の可能性も高いと言えるでしょう。