目次
多様な働き方が可能なことや、新しい手法を取り入れられることから長く注目を集めているIT業界。転職やキャリアアップを考える多くの人にとって、一度は視野に入れたことがある方も多いのではないでしょうか。
コロナ禍におけるテレワークの拡大の際も在宅勤務の先駆け事例として、IT業界の取り組みが世の中に影響を与えました。そしてテレワークの広がりから、オフィスと同じIT環境が必要不可欠になり、「IT関連業界」の需要が伸びているというのです。
しかし「IT業界への転職は難しい」といわれることもあり、他業種へのチャレンジに抵抗がある人も多いもの。今回はIT業界への転職について、市場の動向や働き方を踏まえて解説します。また、注目のテレワークについてもお伝えします。
オフィスと同じIT環境とは、具体的にどのようなシステムやツールが必要なのか、IT関連業界の市場動向はなど、転職に成功するポイントをわかりやすくレポートします!
経済産業省の調査によれば、日本では将来的に40~80万人の規模でIT人材の不足が生じる懸念があるそうです。 (参考:参考資料 (IT人材育成の状況等について)|経済産業省)
人材不足が起こると考えられる要因は大きく分けて2点です。
日本の人口が減っている点は、業界の努力だけでは乗り越えられない問題です。 しかし、生産性の低さについては会社経営にもかかわる重要な問題です。
そのため各企業で対策がとられてきました。生産性を高めるための方策のひとつとして、IT業界においてテレワークが広まってきたのです。
IT業界では、以下の2点の理由でテレワークが拡大しました。
テレワークの場合、通勤の必要がなく、どの場所からでも働き手を集められます。「優秀なのに居住地が遠いため応募できない」という事態を避けられることは、企業にとっても大きなメリットなのです。
また、通勤不要となれば子育てや介護など、家庭の事情によりやむなく離職する人も減ることが考えられます。優秀な人材を逃さず、生産性を維持・向上させることにテレワークは大きく貢献しました。
しかし、テレワークを実現するには以下のような課題がありました。
オフィスの中で働かないため、従来の仕事のやり方を変えざるを得なくなりました。そこで、IT業界がもつ技術や開発力を駆使し、テレワークにおけるこれらの課題を解決するプロダクトが開発され、テレワークの普及につながったのです。
2020年頃からのコロナ禍において、人々は外出自粛を迫られました。「エッセンシャルワーカー」と呼ばれるインフラ関連の仕事に従事する人や、医療従事者などを除き、仕事でも極力出社せず業務ができるよう、企業に要請がなされました。
そこで突如として広まった「テレワーク」。改めてその意味を確認してみましょう。
通常の職場とは異なり、従業員が物理的に同じ場所に集まらず、インターネットや電話などのテクノロジーを使って遠隔地から仕事を行う方法を指します。「空間」や「時間」の制約がないため、国境を越えたチームが組まれることもあります。
テレワークが普及することで、家庭の事情や体調などで働くことが難しい人も働けるチャンスが得られるなど、これまでとは異なる人材の流れができました。
【関連記事:この先テレワークはどうなる?今後も続けたい人はどうすべきか解説】
国や自治体においては、「テレワーク」の語で統一されているため、本記事でも「テレワーク」として記述します。
テレワークといえば、在宅勤務を思い浮かべる人が多いかもしれません。企業によっては、サテライトオフィスやコワーキングスペースを法人契約していて自由に使える場合や、カフェ・旅行先などでの勤務を認めている場合があります。
毎日同じところで働くのではなく、外回りの途中で仕事ができることや帰省中に働けることもテレワークの魅力といえます。また、テレワークは場所による分類だけでなく、時間を縛らないという意味で用いられることもあります。
たとえばフレックスタイム制を導入し、いつ仕事をしてもよいとされるケースや、成果物の提出をすれば働いたと認められるケース、稼働時間を自己申告するケースなどもあります。 出退勤の時刻が定められていない働き方も、実はテレワークなのです。
テレワークを毎日認める「フルリモート勤務」だけでなく、「ハイブリッド勤務」と呼ばれる「出社型」と「テレワーク型」を組み合わせるパターン、さらになんらかの事情があるときのみテレワークが認められるパターンもあります。
子どもの体調不良時には在宅勤務ができるケース、全社会議の日のみ出勤を求める企業などもあるようです。 これらの働き方がコロナ禍をきっかけに大きく広がりました。
テレワークを導入・実施する企業が急増したことで、IT関連業界がさらに脚光を浴びているという声もあります。 ここからはテレワークの働き方を具体的にイメージしながら、異業種・未経験からの転職成功の可能性はあるかチェックしてみましょう!
テレワークに対応するために必要不可欠なのが、IT(情報通信技術)システムやツール。これがなければ、離れた場所での業務は成立しません。
需要の急速な拡大を背景に、既存の大手ITサービス、システムベンダー以外でも、さまざまな中小企業が独自の技術やサービスで躍進しています。それに伴い、IT業界の働き手もますます求められているといえます。
また、アメリカのスタートアップ企業なども日本市場に進出しており、国内のみならず外資系企業の動向にも注目すべきでしょう。
コロナ前にはテレワークを推し進めようとするとき、以下のような声があがりました。
これらの声がありながらも、コロナ禍において多くの企業で取り組みが進み、ITツールを用いて仕事をすることが当たり前になっていきました。テレワークを支援するITツール・システムを見てみましょう。
主に以下4つの方式が考えられます。
データストレージのみをクラウドで共有したり、コミュニケーションツールを介してアクセスしたりする場合もあります。
メール対応が遠隔でもできるように、クラウド管理できるツールを導入するケースもあるようです。
チャットツールとして作られたツールだけでなく、グループウェア一体型のもの、無料のものも存在します。他のクラウドサービス(ファイル共有ツール、工程管理ツール、スケジュール管理ツールなど)と連携できることも多く、多くの企業でテレワークの有無にかかわらず採用されています。
「同じ空間にいなければ意思疎通ができない」という考えも根強く残ってはいますが、オンライン会議システムの場合、録画データから自動で議事録を作成したり、参加できなかった人がアーカイブを見たりなどのメリットも多く存在します。会議室を押さえる必要もないため、移動時間・空間、事務コストを削減でき、業務効率化にもつながるでしょう。
情報共有だけでなく、同じファイルに複数人がアクセスし、同時進行で共同編集できるものも増えています。オンラインで会議をしながらその場で成果物を仕上げるなどの効率化も実現します。
ここでは、以下6つについて解説します。
従業員の側にも自分の働き方を確認できたり、テレワークでも休暇等の申請がスムーズにできたりするメリットがあります。 給与システムと連動させたり、データをCSVファイルで出力して活用したりできるツールもあり、バックオフィス部門にとっても嬉しい機能です。
期限到来前など設定した日時に通知が来たり、業務フローごとに担当者が異なる業務について申し送りができたりと、コミュニケーションの補助ツールにもなります。
電子署名ツールではタイムスタンプが付与されるものもあり、セキュリティや真正性の面でも安心できるものが開発されています。
オンライン面接が可能かどうかも意識して企業選びをすると、新たな発見があるかもしれません。 これらのツールを必要に応じて適切に導入し、活用することがテレワークには欠かせません。
多くの企業が迅速にテレワーク対応ができない背景には、こうした業務環境の整備ができていないという現状があります。 逆に、多くのビジネスチャンスが残されている業界だとも考えられるでしょう。
「IT業界への転職は未経験だと難しい」と考える人もいますが、企業のスタンスや職種によってはチャレンジしやすいケースもたくさんあります。 テレワークも進み、需要が高まるIT業界において転職が想定できる以下の職種について、働き方とともに考えてみましょう。
使用言語や経験年数により需要が異なります。IT企業の中心的なポジションのひとつであり、実力次第では任される仕事が増えていくなど、技術を磨いて能力を発揮したい人におすすめの仕事です。
Webデザイナーも、エンジニア同様に未経験で転職する人が増えている職種です。Webサイトをデザインする大掛かりな仕事から、広告などに用いられるLP(ランディングページ)を作成する、デザインを修正するなど多岐にわたります。
ニーズを汲み取って形に仕上げる大変さはありますが、クリエイティブな仕事に興味のある人から人気です。
リサーチを経て戦略を立て、プロジェクトに反映させる役割をもつマーケターだと、未経験の場合は営業などの経験を持っている人、調査・戦略に関する適性がある人が就くケースがあります。次々にプロダクトの開発・販売を行うことも多いIT業界において、マーケターは需要の高い職種です。
インサイドセールス職は営業職の一類型ですが、テレワーク可能であることも多く、未経験の人もチャレンジしやすい職種です。オンライン会議等で商談を行うためのアポイント取得、営業担当に引き継ぐまでのコミュニケーションを担う重要なポジションといえます。
会社の中枢に近いポジションでもあるため、単にスキルや経験があるだけでなく、会社にフィットしているかどうかが、きわめて重要な職種です。データ入力の仕事は未経験でもチャレンジしやすく、短時間でも働ける求人があります。
IT業界に転職するには、メリットだけでなくデメリットもあります。自分に合っているかどうかをよく確かめてから、転職を決断しましょう。
これまでお伝えしたように、IT業界には市場の需要が大きい一方で人材不足があるため、求人そのものに出会いやすいといえます。
また、テレワークが認められていたり、柔軟な発想で働けたり、自由な雰囲気があったりし、働き方のバリエーションが多い傾向です。ライフスタイルの変化がある際には、候補の対象になりやすいかもしれません。
人材不足であり、プロダクトの開発周期も比較的短いため、忙しくなる人も一定数います。タフでなければ辛さを感じるかもしれません。
また、変化を否定しない傾向があり、新しいものにチャレンジしたり、会社の体制が大きく変わったりすることもありえます。変化することに辛さを覚える場合は、ストレスにつながるでしょう。
いずれにしても自分の特性をよく把握して、価値観や働き方が合っているところでこそ能力も発揮しやすいもの。「ミイダス」では自分の特性がわかるテストを受検できるので、自己分析をする際に役立ててみてください。
\自分にフィットする会社と出会える!/ 【無料】ミイダスでスカウトを受け取る
社会からの注目度も高いIT業界への転職を成功させるには、次の3点に注目するとよいでしょう。
その企業の広報活動に注目し、求人情報以外にWebサイトやパンフレット等で発信されている情報をよく確認しましょう。書かれている意見や取り組みに共感できるかどうかは、入社後のモチベーションに大きく影響を与えます。
また、働き方が自らにフィットしているかどうかも確かめましょう。たとえばテレワークにも向き不向きがあり、職種によって働き方が異なる場合もあります。職種だけで絞り込むのではなく、幅広い視点で捉えるとよいでしょう。
最も重要なのは価値観のマッチングです。実際の業務における判断や指示の内容が、自分の価値観とズレているとストレスが溜まりますが、未経験であっても価値観がよく合う企業の中では活躍しやすいものです。
しかし、「その会社に合うかどうか」は価値観や社風、さらに言語情報だけでは判断が難しいですよね。自らの感覚に頼るだけでなく、客観的な分析を用いて判断することで転職後に後悔するような事態を避けやすくなります。
「ミイダス」では科学的知見に基づいて開発されたテストで自分の価値観がわかり、自分にフィットした企業から転職のオファーを受け取ることも可能です。 IT業界をはじめとして広い視点で転職を行い、新たなチャンスを掴みたい方はぜひ会員登録してスカウトを受け取ってください。
\自分にフィットする会社と出会える!/ 【無料】ミイダスでスカウトを受け取る
コロナ禍におけるテレワークの拡大の際も在宅勤務の先駆け事例として、IT業界の取り組みが世の中に影響を与えました。そしてテレワークの広がりから、オフィスと同じIT環境が必要不可欠になり、「IT関連業界」の需要が伸びているというのです。
しかし「IT業界への転職は難しい」といわれることもあり、他業種へのチャレンジに抵抗がある人も多いもの。今回はIT業界への転職について、市場の動向や働き方を踏まえて解説します。また、注目のテレワークについてもお伝えします。
オフィスと同じIT環境とは、具体的にどのようなシステムやツールが必要なのか、IT関連業界の市場動向はなど、転職に成功するポイントをわかりやすくレポートします!
「転職を考えているけれど、仕事選びで失敗したくない」
「自分の強みや向いている仕事を知りたい」
そんな方は、ミイダスの「コンピテンシー診断」を受けて自分に合った仕事を見つけましょう。
関連記事:転職できる?適職診断ならミイダスの「コンピテンシー診断」
\自分に向いている仕事がわかる!/ ミイダスでコンピテンシー診断する
「自分の強みや向いている仕事を知りたい」
そんな方は、ミイダスの「コンピテンシー診断」を受けて自分に合った仕事を見つけましょう。
関連記事:転職できる?適職診断ならミイダスの「コンピテンシー診断」
※登録後に無料で診断できます。
IT人材の不足と転職市場の需要
経済産業省の調査によれば、日本では将来的に40~80万人の規模でIT人材の不足が生じる懸念があるそうです。 (参考:参考資料 (IT人材育成の状況等について)|経済産業省)
人材不足が起こると考えられる要因は大きく分けて2点です。
- 人口減少による人材不足
- 生産性の低さ
日本の人口が減っている点は、業界の努力だけでは乗り越えられない問題です。 しかし、生産性の低さについては会社経営にもかかわる重要な問題です。
そのため各企業で対策がとられてきました。生産性を高めるための方策のひとつとして、IT業界においてテレワークが広まってきたのです。
IT業界では、以下の2点の理由でテレワークが拡大しました。
- 生産性を高めるため、テレワークでの就労を実現する
- テレワークでの業務を支援するツールを開発・普及させる
テレワークの場合、通勤の必要がなく、どの場所からでも働き手を集められます。「優秀なのに居住地が遠いため応募できない」という事態を避けられることは、企業にとっても大きなメリットなのです。
また、通勤不要となれば子育てや介護など、家庭の事情によりやむなく離職する人も減ることが考えられます。優秀な人材を逃さず、生産性を維持・向上させることにテレワークは大きく貢献しました。
しかし、テレワークを実現するには以下のような課題がありました。
- コミュニケーション・対話の円滑化
- セキュリティの確保
- 情報の集約・共有
- 意思決定・決済・確認方法の変更
オフィスの中で働かないため、従来の仕事のやり方を変えざるを得なくなりました。そこで、IT業界がもつ技術や開発力を駆使し、テレワークにおけるこれらの課題を解決するプロダクトが開発され、テレワークの普及につながったのです。
コロナ禍によって突然ニューノーマルになった「テレワーク」
2020年頃からのコロナ禍において、人々は外出自粛を迫られました。「エッセンシャルワーカー」と呼ばれるインフラ関連の仕事に従事する人や、医療従事者などを除き、仕事でも極力出社せず業務ができるよう、企業に要請がなされました。
そこで突如として広まった「テレワーク」。改めてその意味を確認してみましょう。
テレワークとは?
厚生労働省の定義によれば、テレワークとは「情報通信技術 (ICT = Information and Communication Technology) を活用した、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方」です。 (参考:テレワークとは | 働き方・休み方改善ポータルサイト|厚生労働省)通常の職場とは異なり、従業員が物理的に同じ場所に集まらず、インターネットや電話などのテクノロジーを使って遠隔地から仕事を行う方法を指します。「空間」や「時間」の制約がないため、国境を越えたチームが組まれることもあります。
テレワークが普及することで、家庭の事情や体調などで働くことが難しい人も働けるチャンスが得られるなど、これまでとは異なる人材の流れができました。
【関連記事:この先テレワークはどうなる?今後も続けたい人はどうすべきか解説】
テレワークとリモートワーク
テレワークと似た意味の言葉として「リモートワーク」があります。リモートワークは、テレワークと同じ意味(時間や空間にとらわれない働き方)で用いられています。国や自治体においては、「テレワーク」の語で統一されているため、本記事でも「テレワーク」として記述します。
テレワークの形態
テレワークにはさまざまな種類があります。そのなかでも働く場所に着目して、以下のような分類ができるでしょう。- 在宅勤務
- サテライトオフィス勤務
- コワーキングスペースの活用
- モバイルワーク
- ワーケーション
- ノマドワーク
テレワークといえば、在宅勤務を思い浮かべる人が多いかもしれません。企業によっては、サテライトオフィスやコワーキングスペースを法人契約していて自由に使える場合や、カフェ・旅行先などでの勤務を認めている場合があります。
毎日同じところで働くのではなく、外回りの途中で仕事ができることや帰省中に働けることもテレワークの魅力といえます。また、テレワークは場所による分類だけでなく、時間を縛らないという意味で用いられることもあります。
たとえばフレックスタイム制を導入し、いつ仕事をしてもよいとされるケースや、成果物の提出をすれば働いたと認められるケース、稼働時間を自己申告するケースなどもあります。 出退勤の時刻が定められていない働き方も、実はテレワークなのです。
テレワークを毎日認める「フルリモート勤務」だけでなく、「ハイブリッド勤務」と呼ばれる「出社型」と「テレワーク型」を組み合わせるパターン、さらになんらかの事情があるときのみテレワークが認められるパターンもあります。
子どもの体調不良時には在宅勤務ができるケース、全社会議の日のみ出勤を求める企業などもあるようです。 これらの働き方がコロナ禍をきっかけに大きく広がりました。
テレワークを導入・実施する企業が急増したことで、IT関連業界がさらに脚光を浴びているという声もあります。 ここからはテレワークの働き方を具体的にイメージしながら、異業種・未経験からの転職成功の可能性はあるかチェックしてみましょう!
「テレワーク」の普及でIT関連業界が有望な理由
テレワークに対応するために必要不可欠なのが、IT(情報通信技術)システムやツール。これがなければ、離れた場所での業務は成立しません。
需要の急速な拡大を背景に、既存の大手ITサービス、システムベンダー以外でも、さまざまな中小企業が独自の技術やサービスで躍進しています。それに伴い、IT業界の働き手もますます求められているといえます。
また、アメリカのスタートアップ企業なども日本市場に進出しており、国内のみならず外資系企業の動向にも注目すべきでしょう。
テレワークを支えるITシステム&ツールの一部を紹介
コロナ前にはテレワークを推し進めようとするとき、以下のような声があがりました。
- 決済印・押印が不可能
- メール対応ができない
- 営業ができない
- 会議が不可能
- 部下のマネジメントが難しい
これらの声がありながらも、コロナ禍において多くの企業で取り組みが進み、ITツールを用いて仕事をすることが当たり前になっていきました。テレワークを支援するITツール・システムを見てみましょう。
「オフィスと同じIT環境の構築」を可能にする、システム方式の主な種類
オフィスでは社内ネットワークなどを活用し、IT環境を構築している企業が多数あります。その場合はテレワークを導入することで物理的環境を共有できないため、システム方式の変更が避けられません。主に以下4つの方式が考えられます。
- リモートデスクトップ方式
- 仮想デスクトップ方式
- クラウドアプリ方式
- 会社PCの持ち帰り方式
リモートデスクトップ方式
オフィスに設置されたパソコンなどのデスクトップ環境をテレワークの環境から遠隔操作、閲覧できる方式です。オフィスのパソコン環境を、ほぼそのままテレワーク勤務先に反映させられます。仮想デスクトップ方式
オフィスの仮想デスクトップ基盤(VDIサーバ)にテレワーク端末から遠隔でログインして利用する方式です。リモートデスクトップ方式と同様に、オフィス空間とほとんど変わらない業務スタイルが実現します。クラウドアプリ方式
クラウドサーバ上のアプリケーションにインターネット経由でアクセスし、作業が可能になる方式です。大掛かりな設備が不要であり、多くの企業で普及が進みました。データストレージのみをクラウドで共有したり、コミュニケーションツールを介してアクセスしたりする場合もあります。
会社PCの持ち帰り方式
オフィス端末をテレワーク先に持ち出して作業する方式です。一時的な出張などでも用いられる方式で、PCを持ち出すことへのセキュリティ対策が必要となります。テレワークにおけるコミュニケーションや情報共有などの支援ツール
テレワークにおいては、システムだけでなくコミュニケーションや情報共有・意思決定の手段を構築することも極めて重要です。以下が代表例として挙げられます。- Eメール
- チャットツール
- オンライン会議システム
- 情報共有ツール
Eメール
業務コミュニケーションの中核ツールで、従来ほとんどの企業で導入・活用されてきました。しかし、外部からのアクセスが不可能なメールサーバのシステムである場合、他のメールサービスへの転送や、新たなメールサービスの導入を検討する必要があります。メール対応が遠隔でもできるように、クラウド管理できるツールを導入するケースもあるようです。
チャットツール
会話のような短文のやりとりや通話ができるシステムが、コロナ禍で大きく普及しました。メールよりも気軽でスピーディな対応が可能となり、検索機能がついていることも魅力的です。チャットツールとして作られたツールだけでなく、グループウェア一体型のもの、無料のものも存在します。他のクラウドサービス(ファイル共有ツール、工程管理ツール、スケジュール管理ツールなど)と連携できることも多く、多くの企業でテレワークの有無にかかわらず採用されています。
オンライン会議システム
対面での会議や、ミーティングなどに近い状態を作ることが可能です。遠方への出張なども不要になる可能性が高いため、コスト削減にも大きく関わります。「同じ空間にいなければ意思疎通ができない」という考えも根強く残ってはいますが、オンライン会議システムの場合、録画データから自動で議事録を作成したり、参加できなかった人がアーカイブを見たりなどのメリットも多く存在します。会議室を押さえる必要もないため、移動時間・空間、事務コストを削減でき、業務効率化にもつながるでしょう。
情報共有ツール
「オンラインストレージサービス」、つまりインターネット上でファイル保存することで、大容量ファイルの共有ができます。同一の画像やデータなどを共有できるため、チームでの作業を円滑に進められる点が魅力です。情報共有だけでなく、同じファイルに複数人がアクセスし、同時進行で共同編集できるものも増えています。オンラインで会議をしながらその場で成果物を仕上げるなどの効率化も実現します。
テレワークにおける勤怠や業務などの各種管理支援ツール
テレワークを行う場合、勤怠や仕事ぶりの把握ができなかったり、決裁書類に押印できなかったりという問題もあるようです。業務管理に関するツールも多数開発されており、テレワークの広がりとともに普及しています。ここでは、以下6つについて解説します。
- 勤怠管理ツール
- 在席管理ツール
- 業務管理ツール
- 決裁管理ツール
- 電子署名ツール
- オンライン面談・面接ツール
勤怠管理ツール
タイムカード機能や休暇・超過勤務の申請機能があるツールです。勤務時間を把握するだけでなく、出勤・休憩・移動・退勤などの状況やGPSでの情報を得られる製品などもあります。従業員の側にも自分の働き方を確認できたり、テレワークでも休暇等の申請がスムーズにできたりするメリットがあります。 給与システムと連動させたり、データをCSVファイルで出力して活用したりできるツールもあり、バックオフィス部門にとっても嬉しい機能です。
在席管理ツール
在席の状況確認はチャットツールやグループウェアでもできるかもしれませんが、よりフランクに擬似的なオフィス空間を作りたい場合はツールの導入もおすすめです。 会議に行くと別室にアイコンが移動していたり、自らの話しかけたい方向にいる人に大きな声が届いたりと、あたかも同じ空間にいるかのような雰囲気を味わえるツールもあります。業務管理ツール
テレワークに最低限必要といわれるスケジュールの共有でも、ツールを活用できます。プロジェクトやタスクごとに管理できるツールは、チームでの連携を進め、滞りなく進捗管理できるので便利です。期限到来前など設定した日時に通知が来たり、業務フローごとに担当者が異なる業務について申し送りができたりと、コミュニケーションの補助ツールにもなります。
電子署名ツール
テレワークの場合、オフィス空間で契約書の取り交わしができるとは限らないもの。そこでオンラインで署名を完結させ、データの保管をし合うためのツールも便利です。電子署名ツールではタイムスタンプが付与されるものもあり、セキュリティや真正性の面でも安心できるものが開発されています。
オンライン面談・面接ツール
テレワークでは、求職者向けの面接や従業員向けの会議・面談が主にオンラインに切り替わります。 テレワークを導入する企業の場合、採用選考もオンラインで完結する時代。オンライン面接が可能かどうかも意識して企業選びをすると、新たな発見があるかもしれません。 これらのツールを必要に応じて適切に導入し、活用することがテレワークには欠かせません。
多くの企業が迅速にテレワーク対応ができない背景には、こうした業務環境の整備ができていないという現状があります。 逆に、多くのビジネスチャンスが残されている業界だとも考えられるでしょう。
未経験だと難しい?IT業界の職種と働き方
「IT業界への転職は未経験だと難しい」と考える人もいますが、企業のスタンスや職種によってはチャレンジしやすいケースもたくさんあります。 テレワークも進み、需要が高まるIT業界において転職が想定できる以下の職種について、働き方とともに考えてみましょう。
- システムエンジニア・プログラマー・Webデザイナー
- マーケター・インサイドセールス
- カスタマーサポート・カスタマーサクセス
- バックオフィス(人事・経理・総務など)・データ入力
- クリエイター(イラストレーター・動画制作者・ライターなど)
システムエンジニア・プログラマー・Webデザイナー
未経験でも独学やスクールでの学習を経て、システムエンジニアやプログラマーになる人は一定数います。人材不足が著しい分野でもあり、副業・本業を問わず転職のチャンスはあるでしょう。使用言語や経験年数により需要が異なります。IT企業の中心的なポジションのひとつであり、実力次第では任される仕事が増えていくなど、技術を磨いて能力を発揮したい人におすすめの仕事です。
Webデザイナーも、エンジニア同様に未経験で転職する人が増えている職種です。Webサイトをデザインする大掛かりな仕事から、広告などに用いられるLP(ランディングページ)を作成する、デザインを修正するなど多岐にわたります。
ニーズを汲み取って形に仕上げる大変さはありますが、クリエイティブな仕事に興味のある人から人気です。
マーケター・インサイドセールス
マーケティングに関する仕事も、IT業界には多く存在します。リサーチを経て戦略を立て、プロジェクトに反映させる役割をもつマーケターだと、未経験の場合は営業などの経験を持っている人、調査・戦略に関する適性がある人が就くケースがあります。次々にプロダクトの開発・販売を行うことも多いIT業界において、マーケターは需要の高い職種です。
インサイドセールス職は営業職の一類型ですが、テレワーク可能であることも多く、未経験の人もチャレンジしやすい職種です。オンライン会議等で商談を行うためのアポイント取得、営業担当に引き継ぐまでのコミュニケーションを担う重要なポジションといえます。
カスタマーサポート・カスタマーサクセス
お客さまの対応を行い、トラブル解決をしたり、プロダクトが順調に活用できるようサポートしたりする職種も求められています。業界未経験であっても、人のサポートが得意な人にはチャレンジしやすい職種です。バックオフィス(人事・経理・総務など)・データ入力
バックオフィス職やデータ入力の仕事はどの業界でも求められていますが、未経験であっても人柄が社風に合っていたり、理念に共感したりしていると採用されることも多くあります。会社の中枢に近いポジションでもあるため、単にスキルや経験があるだけでなく、会社にフィットしているかどうかが、きわめて重要な職種です。データ入力の仕事は未経験でもチャレンジしやすく、短時間でも働ける求人があります。
クリエイター(イラストレーター・動画制作者・ライターなど)
クリエイター系の職種もIT業界では需要があります。 案件が発生した際に、業務委託契約の人材を探すケースもあるようです。チャレンジを希望する場合は情報収集をこまめに行い、タイミングを逃さず応募できるようにしましょう。IT業界に転職するメリット・デメリット
IT業界に転職するには、メリットだけでなくデメリットもあります。自分に合っているかどうかをよく確かめてから、転職を決断しましょう。
IT業界に転職するメリット
IT業界に転職するメリットは大きく分けて以下の2点です。- 需要があり求人数が多い
- 多様な働き方が実現しやすい
これまでお伝えしたように、IT業界には市場の需要が大きい一方で人材不足があるため、求人そのものに出会いやすいといえます。
また、テレワークが認められていたり、柔軟な発想で働けたり、自由な雰囲気があったりし、働き方のバリエーションが多い傾向です。ライフスタイルの変化がある際には、候補の対象になりやすいかもしれません。
IT業界に転職するデメリット
IT業界に転職するデメリットは大きく分けて以下の2点です。- 心身のタフさを求められる場合がある
- 変化の多い業界である
人材不足であり、プロダクトの開発周期も比較的短いため、忙しくなる人も一定数います。タフでなければ辛さを感じるかもしれません。
また、変化を否定しない傾向があり、新しいものにチャレンジしたり、会社の体制が大きく変わったりすることもありえます。変化することに辛さを覚える場合は、ストレスにつながるでしょう。
いずれにしても自分の特性をよく把握して、価値観や働き方が合っているところでこそ能力も発揮しやすいもの。「ミイダス」では自分の特性がわかるテストを受検できるので、自己分析をする際に役立ててみてください。
異業種・未経験でもIT業界への転職を成功させるポイント
社会からの注目度も高いIT業界への転職を成功させるには、次の3点に注目するとよいでしょう。
- 発信されている情報に共感できる
- 働き方が自分の特性に合っている
- 社風や価値観が自分に合っている
その企業の広報活動に注目し、求人情報以外にWebサイトやパンフレット等で発信されている情報をよく確認しましょう。書かれている意見や取り組みに共感できるかどうかは、入社後のモチベーションに大きく影響を与えます。
また、働き方が自らにフィットしているかどうかも確かめましょう。たとえばテレワークにも向き不向きがあり、職種によって働き方が異なる場合もあります。職種だけで絞り込むのではなく、幅広い視点で捉えるとよいでしょう。
最も重要なのは価値観のマッチングです。実際の業務における判断や指示の内容が、自分の価値観とズレているとストレスが溜まりますが、未経験であっても価値観がよく合う企業の中では活躍しやすいものです。
しかし、「その会社に合うかどうか」は価値観や社風、さらに言語情報だけでは判断が難しいですよね。自らの感覚に頼るだけでなく、客観的な分析を用いて判断することで転職後に後悔するような事態を避けやすくなります。
「ミイダス」では科学的知見に基づいて開発されたテストで自分の価値観がわかり、自分にフィットした企業から転職のオファーを受け取ることも可能です。 IT業界をはじめとして広い視点で転職を行い、新たなチャンスを掴みたい方はぜひ会員登録してスカウトを受け取ってください。