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目次
  1. デリバリー業界、どれくらい儲かっている?
  2. デリバリー業界に注目する理由
  3. 新聞でチェック!デリバリーの動向

2020年4月7日。新型コロナウイルスの感染拡大により、緊急事態宣言が発令されました。予期せぬ事態に戸惑いながらも、短期間で生活や仕事のスタイルは大きく変化しつつあります。

その中で注目されたものの一つが「デリバリー」。 「巣ごもり」需要が拡大したことで、外食や小売り大手のデリバリー対応が加速しています。また、宅食やミールキットの需要も急増しています。 デリバリー関連の求人は、IT人材や宅配スタッフなどを中心に盛り上がっている様子。異業種転職の選択肢の一つとしても、注目です。
デリバリー業界は、コロナと関係なく市場が拡大していました。その理由として...

・高齢者や単身・共働き世帯の増加

・オンラインでの注文が普及した

・消費増税後、軽減税率が適用された


などが、追い風になっていたのです。

「デリバリー」って何? 貨物や郵便物の「配達・配送」という意味。本来は、宅配便などの物流業界やネット通販など幅広く含まれる。
日本では「食品や食材、料理やお弁当などを自宅や会社まで出前・配達(宅配)すること」として使われています。

 



デリバリー業界、どれくらい儲かっている?



調査会社NPDジャパンによると、2016年は同5.8%増、2017年は同2.3%増となっており、さらに2018年の出前市場規模は前年比5.9%増の4084億円と、年々成長しています。



サービス別のシェアでは、店やレストランなどからの直接のデリバリーが36%と依然高い水準ですが、主要な出前サービス(=出前・宅配注文サイト/宅配代行サービスなど)も合計すると44%を占め、急成長しています。

デリバリー業界に注目する理由


理由1 宅配代行サービスの登場

デリバリー市場拡大を後押ししているのが「宅配代行サービス」の成長です。
これまでは国内の料理宅配サービスでは、複数店舗のメニューを一覧し、注文できる出前・宅配注文サイトの「出前館」が先行していました。
これに加え、2016年に宅配代行サービス「ウーバーイーツ」が日本でも脚光を浴びるようになりました。バイクや自転車を持つ一般人を配達員として組織し、空き時間に料理を運んでもらうというもの。これにより、自前の配達員を持たない飲食店でも宅配できるようになり、デリバリー市場全体の活性化につながっています。

理由2 消費税の軽減税率が適用されたから

2019年10月の消費増税後、フードデリバリーに軽減税率が適用されました。これによりフードデリバリーを利用した場合、消費税は8%に据え置かれることに。市場の伸びが加速するきっかけになりました。
出前・宅配注文サイトや宅配代行サービスでの注文数が増え、外食や小売り大手はデリバリー対応に力を入れています。

理由3 コロナ禍で「特需」発生。アフターコロナでもデリバリーは主軸に

新型コロナの感染拡大に伴う外出自粛を受け、出前・宅配注文サイト/宅配代行サービスに注目が集まっています。外食産業や小売業界でも、宅配シフトが進んでいます。
コロナ禍が終息した後の「アフターコロナ」でも在宅勤務や家での時間を楽しむというライフスタイルはある程度、定着するでしょう。コロナ禍が生んだ新たな価値観において、デリバリーの需要は今後も変わらないと考えられます。

新聞でチェック!デリバリーの動向

業界:出前・宅配注文サイト/宅配代行サービス

動向
コロナ禍により利用者が急増したデリバリー。これまで業界をけん引してきた「出前館」の他、2019年「ウーバーイーツ」が日本上陸。スタートアップ企業や他業界からの新規参入も加わり、競争は激化している。2020年3月に「出前館」が実質的にLINEの子会社となり、連携を強化した。

新型コロナウイルスの感染拡大で外出自粛の動きが強まり、料理宅配サービスに特需が生じている。出前館とウーバーイーツでは、7日の緊急事態宣言後に利用者が6割増。
中国配車サービス大手の滴滴出行(DiDi)が大阪でサービスを開始するなど新規参入も相次ぐ。一方で、配達員の確保は困難になり、市場は過当競争の様相を呈している。
2020年4月29日 日本経済新聞朝刊 12ページ掲載


業界:外食大手

動向
店内営業が中心の外食産業はコロナ禍による減収が大きい。コロナによって生まれた、新しいライフスタイルや価値観、いわゆる「ニューノーマル」でも、飲食店の宅配シフトは加速する見通し。

新型コロナウイルス禍で苦境の外食が宅配や通販の強化を急ぐ。デニーズは宅配専用の厨房を開設したほか、居酒屋「塚田農場」を運営するエー・ピーカンパニーは冷蔵食品を開発した。
2020年05月25日 日本経済新聞朝刊 5ページ掲載

新型コロナによる感染拡大を防ぐため非接触のサービス方法を模索している。日本マクドナルドや宅配ピザでは自社で手がける宅配で、商品を直接手渡ししない「置き配」サービスに対応。
2020年03月20日 日経MJ(流通新聞) 13ページ掲載


宅配弁当サービス/食材宅配サービス

動向
コロナ禍によって、宅配弁当や食材宅配サービスの需要も急増。一方、注文増に対応するための配達員の確保や物流センターの整備などの課題も浮上している。

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、自宅で過ごす消費者に向けたサービスの需要が増えている。ワタミでは弁当宅配サービスが2日間で50万食分の予約申し込みがあったほか、定期宅配を手がけるオイシックス・ラ・大地ではミールキットの受注が伸びている。
2020年03月06日 日経MJ(流通新聞) 13ページ


小売り大手

動向
小売り大手とネット企業が協業するケースが増えている。巣ごもり需要の取り込みを狙い、対象店舗・地域を順次拡大する動きにも注目だ。

スーパー大手のライフコーポレーションはアマゾンジャパンと協業する。最短2時間で商品を配送するアマゾンの有料会員向けサービスで、年内にライフの商品を供給する。日本の大手スーパーがアマゾンと協業するのは初。物流インフラを持つアマゾンと組んで「超お急ぎ需要」を開拓するとともに、自社の店舗やネットスーパーへの送客も狙う。
2019年06月03日 日経MJ(流通新聞) 13ページ

米ウーバーテクノロジーズは29日、宅配代行サービス「ウーバーイーツ」でローソンで販売する食料品などの取り扱いを始めた。日本国内でコンビニエンスストアの商品を宅配するのは初めて。
2019年08月30日 日経MJ(流通新聞) 15ページ

各業界の取り組みに共通しているのは、共働きや単身者、高齢者にとっても有り難いサービスでもあるという点です。病気やケガなど、何らかの理由で日常生活が送れないという時にも大いに役立ちますね。
消費者は、年齢やライフスタイルもさまざまです。しかし、幅広い消費者にとって「あったら嬉しい」サービスであれば、今後もある程度需要を見込めます。コロナ禍の影響による一過性のものでは終わらないでしょう。

有望な職種

営業職:法人営業全般
企画・管理:マーケティング・商品企画・広告宣伝
販売・サービス職:店舗・販売、店舗開発・施設管理、運輸・物流サービス
技術職:インフラエンジニア、Webサービス系エンジニア・プログラマ
など


デリバリー業界では配達員など宅配人材に注目が集まりがちですが、市場の活性化を背景に意外にも、さまざまな職種の需要があります。 出前・宅配注文サイトや宅配代行サービスでは、アプリの提供や、効率的に配達員と注文をマッチングしたりするためのシステム開発が不可欠です。ここでもIT関連の人材需要が高まりそうです。
デリバリー向けの商品開発やマーケティング、宅配に特化した店舗開発や物流管理、フリー人材を配達員として組織化するための人事労務管理・人材マネジメントにかかわる職種も有望といえそうです。
宅配代行サービスは活況の一方、個人情報の保護や配達員の労働環境の向上など、法整備のあり方を含む課題が。今後、法務関連の人材が求められる局面が増える可能性もあります。