面接の合否を大きく左右する自己PRについて、「何を話せば良いかわからない」「うまく伝えられる自信がない……」と悩む方は少なくありません。

本記事では、面接官に好印象を与える自己PRの基本的な3構成や面接官が自己PRから見ているポイント、状況別の例文を解説します。効果的な自己PRを作成するためにも、ぜひ記事の内容を参考にしてください。

そもそも「自己PR」とは？自己紹介との違いを解説

自己PRと自己紹介は混同されやすいですが、伝える内容や目的に違いがあります。自己紹介は、氏名や経歴などの基本情報を伝えるもので、面接官に自分を知ってもらう役割があります。

一方で自己PRは、自身の強みやスキル、経験を提示し、応募企業でいかに貢献できるかをアピールするプレゼンテーションのようなものです。 面接官は自己PRを通して、あなたが自社で活躍できる人材かを見極めようとしています。

自己PRと自己紹介の違いを理解し、何を伝えるべきかを理解して内容を準備しましょう。

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自己PRを作るときの3構成

自己PRを面接官に効果的に伝えるには、わかりやすい構成を意識することが不可欠です。具体的には、以下の3構成で組み立てましょう。

1．応募企業で活かせる強みを伝える

まずは、「私には〇〇という強みがあります」のように結論から述べましょう。最初にアピールしたい内容を明確にすることで、面接官は何についての話なのかをすぐに理解でき、その後の内容が頭に入りやすくなります。

強みは、応募企業の事業内容や求める人物像と合致するものを選ぶことが大切です。企業のWebサイトや求人情報を読み込み、どのようなスキルや資質が求められているのかを徹底的にリサーチしましょう。

【関連記事：転職時の面接で聞かれる「自分の強み」とは？自己PRとの違いや、すぐに使える例文を紹介】

2．強みの裏付けになるエピソードを加える

次に、冒頭で述べた強みに説得力を持たせるための具体的なエピソードを話します。これまでの職務経験のなかで、その強みが発揮された場面について詳しく説明しましょう。

仕事に関するエピソードがあまりない場合は、趣味や家族との時間など、日常生活の話でも問題ありません。 「どのような課題に対し、どう行動して、結果としてどうなったか」を具体的に語ることで、客観的な視点からあなたの強みをアピールできます。

3．企業で強みをどう活かせるかを説明する

最後に、企業へ入社後にどのように貢献したいかを伝えましょう。「この強みを活かして、貴社の〇〇という事業で貢献したいと考えております」のように、具体的な業務内容と結びつけて話すのがポイントです。

これにより、面接官はあなたが入社後に活躍する姿を具体的にイメージでき、採用するメリットを感じやすくなります。企業が求める人物像に合わせて、熱意と将来性をアピールしましょう。

面接官が自己PRで見ているポイント

採用率を高める自己PRを作るには、面接官の視点に立つことが重要です。面接官が自己PRで見ているポイントを知って、完成度を高めましょう。

応募者の人柄

面接官は自己PRで語られるエピソードや言葉の選び方、話し方などから、応募者の価値観や人柄を読み取ろうとしています。自社の企業文化に合う人材でなければ、ミスマッチが生じやすく、早期退職につながりやすいからです。

自己PRでは、仕事への姿勢や人柄が伝わるエピソードなどを伝えると良いでしょう。

自社と応募者のマッチ度合い

企業は自社の理念や事業内容、求める人物像と、応募者の強みや価値観がどれだけ一致しているかを重視します。自己PRの内容が企業の方向性と合っているか、事業内容を深く理解したうえでアピールできているかを確認している傾向にあります。

そのため企業研究を十分に行い、「自分のスキルや経験がその企業でこそ活かせる」という点を明確に伝えることが重要です。

コミュニケーションスキル

自己PRは、自分を売り込むプレゼンテーションの場でもあります。話の構成がわかりやすいか、質問の意図を正確に理解して答えられているか、声のトーンや表情は適切か、などの点から基本的なコミュニケーションスキルが評価されます。

そのため、伝わりやすい構成を意識してハキハキと話すと良いでしょう。加えて「周囲の人とどのように仕事を進めたいか」といった、協調性やチームワーク力も伝えられると好印象を与えられます。

入社後に活躍する可能性

面接官が特に知りたいのは「入社後に活躍する可能性」です。自己PRで語られる強みや経験が、入社後の業務で具体的にどのように活かされるのかを知りたいと考えています。

自己PRでは、過去の実績だけでなく、今後の成長意欲やポテンシャルを感じさせる内容を盛り込むことが効果的です。自分を採用するメリットを、具体的なエピソードを踏まえてアピールしましょう。

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面接官に好印象を与える自己PRを作る5つのコツ

自己PRの構成や面接官が見ているポイントを理解したら、以下のコツを押さえて内容をブラッシュアップしましょう。

1．具体的な成果や数字を含める

強みを裏付けるエピソードに、具体的な数字や客観的な成果を盛り込むことで、説得力を高められます。たとえば、「売上の向上に貢献しました」と伝えるのではなく、「〇〇という施策を実行し、前年比〇%の売上向上に貢献しました」と話すほうが、実績が明確に伝わりやすいです。

売上額・契約数などの営業成績や、改善率・成約率など、数字で示せる実績がないか探してみましょう。

2．企業が求める人物像や理念とマッチすることを伝える

自己PRでは、企業が求める人物像や理念とマッチしていることをアピールすると良いでしょう。企業のWebサイトから、求める人物像や企業理念を確認し、それに合致する自身の強みや経験を盛り込むと効果的です。

たとえば、「チームワーク」を重視する企業であれば、個人での成果よりもチームで目標を達成した経験を話すほうが好印象につながりやすいです。企業への深い理解を示すことで、入社意欲の高さも伝わります。

3．企業ごとに内容を変える

複数の企業に応募している場合、自己PRの内容を使い回したくなる人もいるでしょう。しかし、どの企業にも当てはまるような内容を伝えると、「企業分析ができていない」とマイナスイメージを持たれやすいです。

「なぜこの会社でなければならないのか」という熱意が伝わるよう、その企業の特徴や事業内容に合わせて、アピールする強みやエピソード、貢献できる内容を変えることが内定への近道です。

4．志望動機と関連した内容にする

自己PRと志望動機に一貫性があると、あなたの人物像やキャリアプランに説得力が生まれます。

たとえば、志望動機で「貴社の〇〇事業の将来性に惹かれた」と話すなら、自己PRでは「私の△△という強みは、〇〇事業の発展に貢献できます」とつなげることで、アピール内容に一貫性が生まれます。 志望動機と自己PRに関連性を持たせることで、入社意欲や論理的思考力も伝えられるでしょう。

5．謙虚さと明るさを意識する

自己PRは強みをアピールするのが目的ですが、自慢話に聞こえないよう謙虚な姿勢を持つことも大切です。具体的な成果を伝えたあとに、「周囲の協力があったおかげです」といった言葉を添えるだけでも印象は大きく変わります。

また、話す際は少し高めのトーンでハキハキと話し、明るい表情を心がけましょう。ポジティブな人柄を見せることで、面接官に「この人と一緒に働きたい」と思ってもらいやすいです。

採用率アップ！自己PRの例文

前述のポイントを踏まえた自己PRの例文を、キャリアの状況別に紹介します。オリジナルの自己PRを作成する際の参考にしてください。

同職種・業界を志望する場合

未経験職種・業界にチャレンジする場合

就業経験が少ない場合は、学生時代の部活動やボランティア・アルバイト経験なども、強みを裏付けるエピソードとしてPRに含めると良いでしょう。

【関連記事：自己PRでチームワーク力をアピールするコツとは？例文や注意点を解説】
【関連記事：自己PRで傾聴力をアピールする《例文7選》効果的に伝える3つのコツも解説】

自己PRに関するよくある質問

最後に、自己PRに関して転職活動者が抱きやすい疑問とその回答をまとめました。不安な点があれば、ここで解消しておきましょう。

履歴書や職務経歴書に記載する自己PRの文字数は？

履歴書や職務経歴書に記載する自己PRの文字数は、300文字程度が良いとされています。

あまりに長すぎると、採用担当者が内容を理解しづらくなる可能性があるので注意が必要です。 記入欄の8割以上が埋まるボリューム感を意識して記載しましょう。

面接で自己PRするなら何分がベスト？

面接で自己PRを話す時間は、1分程度が最適とされています。1分間で話せる文字数の目安は約300字です。履歴書や職務経歴書に記載した内容をもとに、ストップウォッチなどで計りながら声に出して練習しましょう。

ただし、企業から「〇分でお願いします」と指定された場合は、その時間内に収まるように調整が必要です。

面接でも履歴書と同じ内容で自己PRしても良い？

基本的には履歴書に書いた内容と同じでも問題ありません。面接官のなかには、忙しいことで履歴書に目を通せていない人もいます。そのため、同じ内容を話しても特にマイナスイメージにはつながらないでしょう。

また、履歴書と内容が異なると「一貫性がない」と判断される可能性があるため、軸はぶらさないようにしましょう。ただし、履歴書の文章をそのまま読み上げるのではなく、具体的なエピソードをより詳しく話したり、身振り手振りを加えたりして、より熱意が伝わるような工夫が必要です。

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面接における自己PRは構成と内容を工夫しよう

面接における自己PRは入社意欲を示し、自分を採用するメリットを企業に伝えられる絶好の機会です。強み、エピソード、貢献意欲という3つの構成を意識し、企業の求める人物像や理念に合わせて内容を準備しましょう。

本記事で紹介したコツと例文を参考に、あなたらしさをアピールできる自己PRを作成し、面接に臨んでください。 また、自己PRでアピールするべき強みが見つからないときは、転職サービス「ミイダス」の「コンピテンシー診断（特性診断）」を活用してみましょう。自分でも気づかなかった強みが見つかるかもしれません。ぜひお気軽に無料登録・診断してみてください。

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