「シーケンス制御ってどんな仕事？」
「シーケンス制御に関わる仕事がしたいけれど、転職は難しい？」

このようにお悩みの方もいるのではないでしょうか。 私たちにとってあまりなじみのない「シーケンス制御」は、洗濯機やエアコンなど生活に不可欠な機械を製造する仕事です。

本記事では、シーケンス制御の仕事内容や求められるスキル、向いている人の特徴などを解説します。

なお、ミイダスではシーケンス制御の求人を掲載しています。「シーケンス制御設計に転職したい」とお考えの方は、下記よりお試しください。

シーケンス制御とは？簡単な定義を説明

シーケンス制御とは、あらかじめ決められた順序に従って、制御の各段階を進めていく設計方法です。

具体的には、機械設備を自動的に動かすために電気制御回路を使用し、動作中に危険があれば停止させたり、設定値に近づくとゆっくり動かしたりする命令を記憶させます。

シーケンス制御の種類

シーケンス制御は、主に3種類に分類されます。

• 時限制御
• 条件制御
• 順序制御

時限制御

時限制御とは、あらかじめ設定された時間経過にもとづいて、機械やシステムの動作状態が自動的に切り替わる制御方式です。いわば、「時間」がトリガーとなって動作が変化する仕組みと言えるでしょう。

設定した時間になれば確実に動作するため、信頼性が高い制御方法です。時限制御の例として、自動洗濯機の洗たくやすすぎ、脱水などの各工程の時間設定や炊飯器の炊飯時間の予約・設定などが挙げられます。

条件制御

条件制御とは、ある条件が満たされたときに、特定の動作を実行するような制御方式です。この条件というのは、センサーからの入力値や時間、スイッチの状態などが考えられます。

たとえば、冷蔵庫においては冷蔵庫内の温度が設定温度よりも高くなると、冷却装置が作動し、温度を下げるのが条件制御です。

順序制御

順序制御とは、あらかじめ決められた順序で、複数の動作を連続して実行する制御方式です。まるで料理のように、手順をひとつずつ順番にこなしていくようなイメージです。

自動販売機を例とするならば、飲みたい商品を選択、お金を投入、購入した商品が排出されるといった工程が順序制御と言えます。

シーケンス制御が使われている機械

シーケンス制御と聞くと難しく考えてしまいますが、身近な場面で使われています。

機械	仕組み
食器洗い機	洗浄・すすぎ・乾燥など順番に行う
自動ドア	人が近づくとセンサーが感知しドアが開く、人が離れるとドアが閉まる
生産ライン	製品を組み立てる、検査作業、梱包作業を行う
信号機	信号（赤・黄・緑）を一定時間ごとに切り替えて交通の流れを制御する

シーケンス制御の仕事内容

シーケンス制御の大まかな仕事内容は、以下のとおりです。

• 要件定義
• 設計・コーディング
• 試験・デバッグ
• 調整・立ち上げ
• 立ち会い

要件定義

自動化設備のシステム要件を定義し、設計の方向性を決定します。

設計・コーディング

プログラマブルロジックコントローラー（PLC）を使用して制御プログラムを設計・コーディングします。

試験・デバッグ

設計したシステムの動作を確認し、不具合があれば修正します。

調整・立ち上げ

現場でのシステムの調整や立ち上げを行い、正常に動作することを確認します。

立ち会い

システムの導入後も、必要に応じて現場でのサポートを実施します。

シーケンス制御に必要なスキル

シーケンス制御の仕事に求められるスキルとして、以下のようなものが挙げられます。

• シーケンス制御やプログラミング言語の知識
• 論理的思考力
• 問題解決力
• コミュニケーション能力

シーケンス制御の基礎知識

PLC（プログラマブルロジックコントローラ）の構造や動作原理、ラダー図などのプログラミング言語、入出力装置の接続方法などを理解する必要があります。

また、PLCのプログラミングだけでなく、他のプログラミング言語（C言語など）を用いて、より高度な制御システムを構築することも求められる場合があります。

論理的思考力

シーケンス制御は、機械や設備の動作を正確に制御するために、因果関係を整理し、順序立てて考える必要があります。論理的思考を駆使して問題解決に取り組むことで、効率的な制御システムを設計できるのです。

また、シーケンス制御の仕事は作業だけではありません。クライアントやチームのメンバーとこまめなコミュニケーションを要する場面が多くあります。

論理的思考を持つことで、感情的な判断を避け、事実にもとづいて物事を理解できるようになります。自分の意見を正確に伝えられて、他人との対話や議論を円滑に進められるでしょう。

問題解決力

機械が故障した場合など、問題が発生した際に、迅速かつ正確に原因を特定し、解決策を提案する能力が大切です。

コミュニケーション能力

シーケンス制御の仕事には、コミュニケーション能力が非常に重要です。なぜなら、シーケンス制御のエンジニアは、単に機械と向き合うだけでなく、さまざまな人々と連携して仕事を進める必要があるからです。

クライアントの要求を正確に理解し、それに沿ったシステムを設計する必要があります。設計、製造、メンテナンスなど、あらゆる部門のメンバーと協力して、プロジェクトを進めることが大切です。

ミイダスの可能性診断では、あらかじめ決められた質問に回答するだけで自身の特性やパーソナリティの特徴、職務適性などが把握できます。シーケンス制御設計に必要な問題解決能力や論理的思考力などを持ち合わせているか確認したい方は、ぜひ可能性診断をお試しください。

＼自分に向いている仕事がわかる！／ミイダスでコンピテンシー診断する

※登録後に無料で診断できます。

シーケンス制御の仕事に向いている人の特徴

シーケンス制御の仕事に向いている人は以下のとおりです。

• ものづくりが好きな人
• 新しいことを学ぶのが好きな人
• 忍耐力がある人

ものづくりが好きな人

ものづくりが好きな人は、シーケンス制御設計の仕事に向いているでしょう。シーケンス制御は、機械の動きをプログラムで制御する仕事です。

たとえばプログラムを入力し、機械が自分の意図どおりに動くことに喜びを感じたり、機械が上手く動かないときに、動かない原因を突き止めて修正して問題を解決することで、達成感を得られたりする人に合っているでしょう。

機械の仕組みやプログラミングに興味がある人に向いている仕事と言えます。

新しいことを学ぶのが好きな人

シーケンス制御の仕事は、新しいことを学ぶのが好きな人に適していると考えられます。製造業の自動化が進むにつれて、PLCやロボットなどの新しい技術が常に導入されます。

シーケンス制御の仕事は、そういった新しい技術をいち早く学び、業務に取り入れることが必要です。また、電気や機械、プログラミングなど、幅広い分野の知識が必須と言えます。

そのため、常に新しい知識を吸収していく姿勢がある人は楽しく仕事ができるでしょう。

忍耐力がある人

忍耐力がある人にも、シーケンス制御の仕事は向いているでしょう。機械のトラブルは、原因が特定しにくい場合があり、解決までに時間がかかることがあります。

また、プログラムはひとつ間違えると動作が大きく変わってしまうため、慎重に開発を進める必要があります。忍耐力がないと途中で挫折してしまうでしょう。

シーケンス制御の仕事に不向きな人の特徴

一方で、シーケンス制御の仕事に不向きと考えられる人の特徴は以下のとおりです。

• 抽象的な概念を考えるのが苦手
• 細かい作業を好まない
• 機械の仕組みやプログラミングに興味がない

抽象的な概念を考えるのが苦手

シーケンス制御は、機械の動きを論理的に組み立てる仕事です。抽象的な概念を理解し、それを具体的なプログラムに落とし込む能力が求められます。

細かい作業を好まない

プログラムには、細かい設定や調整が数多く含まれます。細かい作業を丁寧に行うことができない人は、苦労するかもしれません。

機械の仕組みやプログラミングに興味がない

シーケンス制御の仕事は、機械の仕組みやプログラミングに興味がないと、面白さを感じにくいでしょう。

ただし、向いていない人の特徴を持っているからといって、必ずしもシーケンス制御の仕事ができないわけではありません。機械の仕組みやプログラミングに興味を持つことで、克服できる場合も十分にあります。

シーケンス制御の転職を成功させる方法

シーケンス制御設計の転職を成功させる方法として、以下のようなものが挙げられます。

• 専門学校や大学で学ぶ
• 未経験OKの求人を探す
• スカウト型サイトを活用する

専門学校や大学で学ぶ

シーケンス制御の仕事に就くためには、専門学校や大学で学ぶことは必須ではありません。しかし、専門的な知識やスキルを体系的に学べるという点で、大学や専門学校に行くのは大きなメリットがあります。

たとえば、電気回路、PLC、機械設計など、シーケンス制御に必要な幅広い知識を体系的に学べます。また、専門学校や大学は企業との連携が強いため、就職活動のサポートが手厚いのも魅力です。

「ゆっくり時間をかけてでもいいから、確実に知識をつけてから転職したい」と考える方は、一度、専門学校や大学に通って学ぶのもひとつの方法です。

未経験OKの求人を探す

未経験からシーケンス制御の仕事に関わりたいと考えているならば、未経験OKの求人を探しましょう。制御設計の業界は認知度の低さや若者の製造業離れなどにより、人材不足が慢性化しています。

また、専門的な知識を求められるため、未経験の人材を募集し、3ヶ月〜1年間など長期の研修を設けて、一から人材を育成していく企業も少なくありません。未経験OKの求人から自分の条件に合った企業を探してみましょう。

転職エージェントに相談する

「なるべく効率よく転職したい」と考えている人は、転職エージェントに相談するのもよいでしょう。近年はエージェントを活用した転職活動が主流になりつつあります。

エージェントを活用すると、それぞれの業種に強い担当者が転職に有利な情報やノウハウを教えてくれます。費用はかかりますが、なるべくスピーディーに転職したい方は、一度転職エージェントに相談してみましょう。

スカウト型サイトを活用する

スカウト型サイトを活用するのもよいでしょう。スカウト型サイトを利用することで、求職者のプロフィールやスキル、行動特性などを閲覧した企業側から「自社に来てほしい」と直接スカウトが来る可能性があります。

企業側からアプローチしているため、お互いにマッチすれば面接や採用までスムーズに進むというメリットがあります。自分で一から探すよりも効率よく転職活動が行えるので、1～2つほどスカウト型サイトに登録し、選択肢を増やすのもおすすめです。

自分にマッチする会社と出会いたいなら、ミイダスを活用しよう

スカウト型サイトを活用するならミイダスがおすすめです。 ミイダスの「市場価値診断」では、登録時の入力データをもとに、「自分に類似したユーザーの年収実績」や「自分に興味がある企業数」がわかります。

また、あなたのプロフィールや可能性診断（コンピテンシー診断）などの結果が公開されるため、その情報を閲覧した企業から「ぜひ自社に来てほしい」と思われたら、直接アプローチされる可能性もあります。 転職成功の可能性を広げるためにも、ミイダスの市場価値診断もぜひ活用してみてください。

ミイダスでは、シーケンス制御の求人を掲載しています。市場価値診断でスカウトを待ちながら、ぜひ自身に合いそうな企業を探してみてください。

＼求人を探せる／【無料】ミイダスに登録する

シーケンス制御の適性があるか、可能性診断で確認しよう

シーケンス制御の仕事はシーケンス制御やプログラミング言語に関する知識だけではなく、問題解決力やコミュニケーション力も必要です。転職後に「自分の適性とはまったく合わなかった……」と後悔しないように、ミイダスの可能性診断で自分の適性を確認しておきましょう。

可能性診断では、あらかじめ用意された質問に回答するだけで、自分のパーソナリティやストレス耐性、職務適性、上司・部下になったときのタイプなどが分析できるサービスです。 パーソナリティの特徴は、以下9つの項目から分析されます。

1. ヴァイタリティ
2. 人当たり
3. チームワーク
4. 創造的思考力
5. 統率力
6. 状況適応力
7. 問題解決力
8. プレッシャー耐力
9. オーガナイズ能力

またストレス耐性には、以下のような項目が用意されています。

• 変化と混沌
• 突発への対処
• ハードスケジュール
• 戦略欠如
• 上下関係の厳しさ
• 評価されない
• 自主的にできない
• 意思決定に参画できない
• ルーチンワーク
• 難しい局面での決断

上記のストレス耐性で考えてみると、シーケンス制御は変化と混沌、突発への対処、ハードスケジュールなどが重視すべき項目です。ミイダスの可能性診断は、登録すれば誰でも無料で診断できるので、ぜひ一度お試しください。

＼自分に向いている仕事がわかる！／ミイダスでコンピテンシー診断する

※登録後に無料で診断できます。

シーケンス制御は私たちの生活を支えるやりがいのある仕事

本記事では、シーケンス制御の仕事内容や向いている人の特徴、転職を成功させる方法などを紹介しました。シーケンス制御と聞くと「難しそうな仕事なのでは？」と思われがちですが、冷蔵庫や信号機など私たちにとって身近なものを設計する仕事です。

制御設計の仕事は常に人材不足であり、未経験でも歓迎している求人も少なくありません。

専門学校や大学に通って知識を培ってから目指す、未経験歓迎の企業に入社して働きながら学んでいく、など目指す方法は多様です。 自分に合った方法を選んで、転職を成功させましょう。

＼自分に向いている仕事がわかる！／ミイダスでコンピテンシー診断する

※登録後に無料で診断できます。