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目次
  1. まずは厚生労働省が推奨する履歴書のテンプレートをダウンロード
  2. 履歴書の書き方見本
  3. 項目別の履歴書の書き方とポイント
  4. 履歴書のチェックすべき注意点
  5. 履歴書の提出方法
  6. 履歴書の書き方に関するよくある質問
  7. まとめ

応募書類の一つである「履歴書」は、採用担当者が求職者の採用を決めるための審査書類です。フォーマットは決まっていますが、正しい日本語で、正確に記入することが求められます。

本記事では、履歴書の書き方の基本だけでなく、履歴書を作成した後のチェックポイントや提出方法について詳しく解説していきます。


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まずは厚生労働省が推奨する履歴書のテンプレートをダウンロード

厚生労働省では、公正な採用選考を確保する観点から、推奨する履歴書のテンプレートをホームページで提供しています。2020年7月に、日本規格協会がJIS規格の履歴書の様式例を削除したことを受けて、以下の2点が変更となっています。

  • 性別欄は、任意記載欄へ
  • 「通勤時間」「扶養家族数(配偶者を除く)」「配偶者」「配偶者の 扶養義務」の各欄は、プライバシーの観点から設けない


厚生労働省推奨の履歴書は、以下のリンクからダウンロードできます。リンククリックで厚生労働省Webサイトに掲載されている「【確定版】 厚生労働省履歴書様式例」が開きますのでご活用ください。

<厚生労働省履歴書様式例>

厚生労働省履歴書様式例 PDF版(A3)[PDF:47KB]

厚生労働省履歴書様式例 PDF版(A4)[PDF:95KB]

厚生労働省履歴書様式例 Excel版(A3)[XLS:41KB]

厚生労働省履歴書様式例 Excel版(A4)[XLS:41KB]

履歴書のサイズはA4とB5どっちが正しい?

履歴書のサイズは、A3用紙を2つ折りにしたA4サイズと、B4用紙を2つ折りにしたB5サイズの2種類が一般的なサイズです。基本的には、企業に指定されたサイズを選択しますが、特に指定がない場合は、どちらを選んでも問題ありません。

履歴書と一緒に職務履歴書を提出するケースもあるので、サイズを合わせるという意味でA4を選択する人が多いです。提出書類は同じサイズに揃えておくと、採用担当者が確認しやすいでしょう。

履歴書の書き方見本

下図は履歴書の書き方の見本画像です。本記事で後述する項目別の書き方・ポイントとあわせてご覧ください。

<履歴書の書き方(イメージ)>

履歴書の書き方の見本イメージです。本記事で後述する各項目の書き方やポイントとあわせてご覧ください。

項目別の履歴書の書き方とポイント

それでは、履歴書の項目ごとの書き方について紹介します。ここでは、厚生労働省推奨の履歴書の項目とともに、従来の履歴書にも記載されている項目についてもふれていきます。

<履歴書の主な項目>

1.基本情報
2.学歴・職歴
3.免許
4.資格
5.志望動機
6.趣味・特技
7.本人希望記入欄
8.通勤時間
9.配偶者・扶養家族

1.〜9.の項目についてそれぞれ詳しく解説します。


1.基本情報

履歴書の基本情報とは、以下の7つです。

<履歴書の基本情報>

(1)日付
(2)写真
(3)氏名
(4)年齢
(5)住所
(6)電話番号
(7)メールアドレス

 

(1)日付

氏名の上部に記入する「日付」は、履歴書を作成した日ではなく、提出する日を記入します。面接に行く場合は面接日当日の日付を記入し、郵送の場合は投函日を記入しましょう。

年号は、履歴書全体で西暦(2025年)か和暦(令和7年)のどちらかに統一します。

<日付記入例>

2025年10月1日現在
令和7年10月1日現在

 

(2)写真

写真は自動撮影機で撮影したものか、もしくは写真館で撮影したものを使用します。A4サイズもしくはB5サイズの履歴書の場合、写真のサイズはどちらも縦40mm、横30mmが一般的です。

本人のみの正面上半身を、無背景・無脱帽で撮影します。色はカラー・モノクロどちらでも問題ありませんが、表情がより分かりやすいカラーを選択するケースがほとんどです。

基本的には、3ヶ月以内に撮影することが推奨されており、服装はスーツを着用するのが無難です。

履歴書から写真が取れてしまった場合に備えて、写真の裏には名前を書いておきましょう。セロハンテープや両面テープでの貼り付けは不可で、のりでしっかりと貼り付けます。

(3)氏名

氏名欄には、姓と名の間に1文字分スペースを空けると分かりやすいです。

普段は名前を書くときに略字だとしても、履歴書の氏名欄には戸籍に登録されている漢字を記入します。

ふりがなは履歴書の表記に合わせて、ひらがなもしくはカタカナで記入しましょう。ふりがなの位置は、漢字に対応するように記入します。漢字・ふりがなともに、文字は大きすぎず、小さすぎずのバランスを意識すると、読みやすいでしょう。

<氏名欄記入のイメージ>
項目別の履歴書の書き方とポイント1.基本情報(3)氏名の記入イメージ図

 

(4)年齢

年齢(生年月日)は「昭和○年」「平成○○年」と、年号から記入します。年号は前述した通り、履歴書全体の統一表記で記入しましょう。

履歴書の年齢の項目に「満○歳」とありますが、これは現時点での年齢のことを指すため、すでに誕生日を迎えている場合はその年齢を記入します。

履歴書を前もって準備するというケースもあるかと思いますが、履歴書を提出する日時点での年齢を正しく記入しましょう。

<年齢欄記入のイメージ>

平成○○年 ○○月 ○○日生 (満○○歳)

 

(5)住所

住所は、都道府県から正しく記入します。団地、アパート・マンションの名称、棟、階数、部屋番号まで記入します。

郵便番号は7桁の番号をすべて記入し、ふりがなは漢字の部分のみ記入してください。

<住所記入のイメージ>
項目別の履歴書の書き方とポイント1.基本情報(4)住所欄記入イメージの図

 

(6)電話番号

履歴書に書く電話番号は、確実に連絡が取れる番号を記入しましょう。固定電話と携帯電話のどちらでもかまいませんが、応募先から電話がかかってきたときに備えて、留守番電話の設定がある方が望ましいです。

数字はそのまま記入するのではなく、ハイフンで区切りながら「000-0000-0000」と書くと分かりやすいです。

履歴書には「連絡先」と書かれた記入欄がありますが、他に連絡が取れる番号があればそちらを記入します。


(7)メールアドレス

近年はメールでのやりとりが主流になっており、履歴書にメールアドレスを書くことも珍しくありません。電話番号と同様に、確実に連絡が取れるアドレスを正確に記入しましょう。

履歴書のフォーマットによってはメールアドレスを書く欄がないケースもありますが、その場合は「連絡先」にメールアドレスを記入します。

<メールアドレス記入欄がない場合の記入イメージ>項目別の履歴書の書き方とポイント1.基本情報(7)メールアドレス記入欄がないときの記入イメージの図

2.学歴・職歴

学歴は、学校への入学および卒業を古い順に記入し、職歴は勤務先への入社および退社の経歴を古い順に記入します。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

(1)学歴

学歴は、一般的には中学校卒業年次から記入しますが、転職の場合は高等学校入学からで問題ありません。企業によっては指定がある場合もあるので、必ず事前に確認するようにしましょう。

1行目の中央に「学歴」と記入し、次の行から正式名称で学校名・学科・学部名を記入します。

最終学歴が中退の場合は、学校名の後に「中途退学」と記入します。浪人や留年の場合はあえて書く必要はありません。

<学歴記入のイメージ>
項目別の履歴書の書き方とポイント2.学歴・職歴(1)学歴記入のイメージ図



(2)職歴

職歴は、学歴の次に記入します。学歴と同様に、中央に「職歴」と記入し、次の行から時系列順に入社年月や会社名を記入していきます。

会社名や所属部署は省略せず、正式名称を記入しましょう。株式会社なども「(株)」と省略せず、「株式会社○○」と記入します。 職歴では、会社名のみを記入するのではなく、経験した職種についての簡単な説明を記入します。

ⅰ.)在籍中の場合

「現在に至る」と記入し、退職日が決まっている場合は「現在に至る(○年○月○日退職予定)」と記入します。 また、すべての職歴を書き終えたら、改行後、右寄せで「以上」と記入しましょう。

<職歴記入のイメージ:在職中の場合>
項目別の履歴書の書き方とポイント2.学歴職歴(2)職歴の記入イメージ図



ⅱ.)離職中の場合

「一身上の都合で退職」「帰郷のため退職」「会社都合により退職」など、退職理由を簡潔に記入し、改行後、右寄せで「以上」と記入します。

<職歴記入のイメージ:離職中の場合>
項目別の履歴書の書き方とポイント2.学歴職歴(2)離職中の場合の職歴記入イメージ図



ⅲ.)正社員以外の経験がある場合

派遣元と派遣先が分かるようにし、退職理由については「契約期間満了につき退職」、「一身上の都合で退職」などと記入します。

<職歴記入のイメージ:正社員以外の経験がある場合>項目別の履歴書の書き方とポイント2.学歴職歴(3)正社員以外の場合の職歴記入イメージ図



ⅳ.)職歴がない場合

「職歴」の次の行に「なし」と左詰めで記入し、さらに次の行に右詰で「以上」と記入しましょう。

<職歴記入のイメージ:職歴がない場合>項目別の履歴書の書き方とポイント2.学歴職歴(4)職歴がない場合の職歴記入イメージ図



3.免許

履歴書には、免許と資格のを記載する欄があり、まずは免許から記入していきます。その際に免許と資格を混ぜて記入しないように注意が必要です。

免許は正式名称で記入し、1文字分スペースを空けて「取得」と記入してください。免許の取得日に関しても、履歴書全体で年号を統一します。

免許の欄は、取得日の古い順に記入するか、もしくは企業側にアピールしたい免許から記入する形でも問題ありません。

<免許欄記入のイメージ>

平成○年○月 普通自動車第一種運転免許 取得

自動車運転免許の取得日と正式名称

自動車運転免許の取得日は、免許証の左下に記載があります。二輪や原付、小型特殊自動車など、複数の免許を取得している場合は、運転免許センターや警察署で発行している「運転免許経歴証明書」で取得日を確認できます。

運転免許証は種類が多く、正式名称を知らないという人も多いかと思いますので、以下の表を参考にして履歴書に記入する際は間違いのないように注意しましょう。

<自動車運転免許の正式名称>

略称

正式名称

1

大型

大型自動車第一種運転免許

2

中型

中型自動車第一種運転免許

3

準中型

準中型自動車運転免許

4

普通

普通自動車第一種運転免許

5

大特

大型特殊自動車第一種運転免許

6

大自二

大型自動二輪車運転免許

7

普自二

普通自動二輪車運転免許

8

小特

小型特殊自動車運転免許

9

原付

原動機付自転車運転免許

10

け引

牽(けん)引自動車第一種運転免許

11

大二

大型自動車第二種運転免許

12

中二

中型自動車第二種運転免許

13

普二

普通自動車第二種運転免許

14

大特二

大型特殊自動車第二種運転免許

15

け引二

牽(けん)引自動車第二種運転免許


特に、2017年3月11日以前に免許を取得している場合は、法改正などにより免許の種類が限定されているケースもあるため、よく確認してから記入するようにしましょう。


4.資格

資格は、応募している企業で活かせるものを記入しましょう。資格名を正式名称で記入し、1文字スペースを空けて「合格」「取得」「登録」などと記入します。

資格を持っていない場合でも就業先で使えるスキルがあれば、「※パソコン(Word、Excel)を実務で操作可能」、「※会計ソフト「○○○」を操作可能(経験○年)」のように記入すると、アピールになります。ただし、後述する「特技」の欄へ記入することも可能です。

資格を書き終えたら、改行し、右詰めで「以上」と記入します。

<資格欄記入のイメージ>項目別の履歴書の書き方とポイント4.資格記入のイメージ図

5.志望動機

志望動機については、「なぜその会社を選んだのか」について、自分の能力や経験などのアピールポイントをふまえながら記入します。

面接の際は、履歴書の志望動機について質問を受けることも多いので、面接のときにどのように説明するかもふまえて記入するようにしましょう。

履歴書のフォーマットにもよりますが、長文ではなく、200~300字程度で簡潔にまとめるのがベストです。文字数が多いとかえって分かりづらくなる可能性があります。

<志望動機欄記入の文例>

前職では経理部門で決算業務を担当し、経理業務と経営の接点について学んできました。その中で、当時の上司がすべての業務において的確な指示を出す姿を見て、決算業務以外にも税務や財務など、経理業務の知見をもっと深めたいと考えるようになりました。

今回は、経理としての経験の幅をさらに広げたいと思い、上場企業である貴社を志望しました。前職在職中には、簿記2級の資格を取得しています。これまでの経験を活かしつつ、貴社が求めるような「主体性のある人材」として貢献したいと考えております。


6.趣味・特技

趣味や特技の欄へは、箇条書きもしくは文章で記入します。

採用担当者は応募者の人柄や自社の社風に合っているか判断するために、趣味や特技を参照します。企業の事業内容や取り組みに関連していることが書かれていれば、アピールポイントにもなるでしょう。

<趣味・特技欄記入の文例>

趣味:写真を撮ること、旅行にいくこと、料理を作ること
特技:3ヶ国語が話せる(英語・ドイツ語・中国語が話せます)、記憶力(人の顔と名前を一度で覚えられます)


7.本人希望記入欄

本人希望記入欄には、選考時に採用担当者に伝えておきたいことを記入します。

具体的には、勤務条件(職種や勤務地など)や健康状態(持病などがある場合)ですが、特に希望がない場合は「貴社の規定に従います」と記入しておきましょう。

「希望年収○○万円」など、給与や待遇面に関する希望は、選考時にマイナスなイメージを持たれてしまう可能性があるので、履歴書には記載しないのが基本です。

<本人希望記入欄の文例>

職種:経理職を希望します。
勤務地:転勤も可能です。


8.通勤時間

通勤時間は、自宅から会社までの片道の所要時間を記入します。

自宅から最寄り駅・最寄りのバス停までの徒歩時間+電車やバスなどの乗車時間+駅またはバス停から会社までの徒歩時間まで、すべての時間を合計して算出します。

複数の経路がある場合は、会社までの最短時間を書きましょう。

<通勤時間記入例>

0時間30分(電車とバス)


なお、新しいフォーマットの履歴書には通勤時間の記入欄がないため、その場合は書く必要はありません。記入を希望する場合は、本人希望記入欄に記入しましょう。


9.配偶者・扶養家族

配偶者・扶養家族に関する情報の記入欄は、プライバシーに配慮し新しいフォーマットの履歴書にはありません。ここでは、従来のフォーマットの履歴書を使用する場合の書き方について説明します。

配偶者とは、自身と婚姻関係にある人のことで、扶養家族とは、配偶者に対して扶養義務があるかないかを指します。 パートナーと婚姻関係にある場合や未婚で事実婚もしくは内縁関係にある場合は、「有」、未婚でパートナーがいない場合は「無」と記入します。

扶養家族については、自分の収入で養っている家族がいる場合は、その人数を記入します。基本的には、健康保険上の被扶養者の人数を想定しているため、共働きで子どもがいない場合は、扶養家族は0人と記入してください。

<配偶者・扶養家族欄がある場合の記入例>
項目別の履歴書の書き方とポイント9.配偶者・扶養家族の記入例イメージ図



履歴書のチェックすべき注意点

ここまでは、履歴書の各項目と記入時のポイントについて紹介してきました。次は、履歴書を書き終わった後でチェックすべきポイントや注意点を紹介します。

<チェックリスト>

▢ 応募する企業に合わせた履歴書になっているか
▢ 最新の日付・年号は統一されているか
▢ 写真は指定期間内に撮影されたものか
▢ 文字フォント・サイズが統一されているか
▢ 空欄や記入漏れがないか
▢ 誤字脱字や略語がないか
▢ 【手書きの場合】鉛筆・シャーペン・消せるボールペン・修正テープを使用していないか


応募する企業に合わせた履歴書になっているか

複数社に履歴書を提出する場合、志望動機や資格・特技の項目については、応募する企業に合わせた内容にアレンジしましょう。

企業が求める人物像やスキル、能力などはそれぞれ異なるため、応募先の職種とは関係のない特技やスキルなどをアピールすると、かえってマイナス評価になる可能性があります。

履歴書に記載する内容は使い回しをするのではなく、それぞれの応募先の企業に魅力を感じてもらえるような表現でまとめることを意識しましょう


最新の日付・年号は統一されているか

履歴書の記入日や学歴・職歴・免許・資格に記入する年号は、表記を統一するのが原則です。西暦と和暦のどちらか一方に統一できているかどうか、最後に必ず確認しましょう。

また、日付は履歴書作成日でない場合もあるため、正しい日付が記入されているか、面接日や郵送日とズレがないかなど、忘れずに確認することが大切です。

数ヶ月前の日付などは情報が古いと判断される可能性もあるため、必ず最新の日付を記入しましょう。

写真は指定期間内に撮影されたものか

転職の場合、履歴書の写真は3ヶ月以内に撮影されたものを使用することが推奨されています。しかし、企業によっては、特定の期間内に指定するケースもありますので、必ず確認してから準備するようにしましょう。

目線がずれていたり、目元が髪の毛で見えづらかったりといったことのないよう、撮影当日も注意が必要です。パーカーやTシャツなどは避け、スーツやシャツを着用し、正面のアングルで撮影しましょう。

清潔感のある身だしなみを意識することがポイントです。

文字フォント・サイズが統一されているか

履歴書は、パソコンで作成するか、もしくは手書きかのどちらかになります。パソコンで入力する場合、文字フォントや文字サイズは、基本的にすべて統一するのが原則です。手書きの場合も、文字が読みづらくなっていたり、滲んでしまったりしていないか、読みながら確認しましょう。

履歴書のフォントやサイズに規定はありませんが、文字が小さいと読みづらくなり、逆に文字が大きすぎると情報がすべて書ききれなくなる可能性があります。

名前の欄はスペースが比較的大きいため、少し大きいサイズでも問題ありませんが、全体的に文字が読みやすくなるよう文字の字体とサイズはバランスを意識することが重要です。

空欄や記入漏れがないか

履歴書に空欄や記入漏れがあると、「入社意欲が低いのでは」という印象を与えてしまいます。また、記入漏れがあると、本来の自分の強みや能力が伝わらないため、選考時に不利になってしまう可能性もあるでしょう。

記入することがない場合でも空欄にせず、「特になし」と記入するなど、必ずすべての項目に記入するようにしましょう。

また、もしスペースに余裕があるのであれば、自己アピールや特技について情報を増やすなど、文字数を調整してみるといいでしょう。

誤字脱字や略語がないか

履歴書に誤字脱字があっても、それを理由に不採用となるとは限りません。しかし、誤字脱字は最終チェックの段階で修正できるため、漢字のミス等がないかよく確認するようにしましょう。

特に、編集や校正などの文章を扱う職種や、経理や事務などの正確性が求められる職種では、誤字脱字がマイナスのイメージにつながる可能性があるため、注意が必要です。

また、略語は基本的にNGですので、年号(OK:「令和」表記 / NG:「R」表記)や学校名・企業名・資格の名称などが、略語ではなく正しい正式名称が記入されているかどうかも、最後に必ず確認しましょう。

【手書きの場合】鉛筆やシャーペン、消せるボールペン、修正テープを使用していないか

履歴書を手書きで作成する場合は、黒のボールペンを使用します。鉛筆やシャープペンシル、消せるボールペンなどは、文字が消える恐れがあるため、履歴書作成時には使用しないのが一般的なマナーです。

また、修正テープや修正液を履歴書に使用するのも基本的にNGです。 間違えて書いてしまった場合は、修正テープや修正液は使用せず、もう一度書き直しましょう。

心配な方は、最初に鉛筆で下書きをするなど、対策をしておくと安心です。

履歴書の提出方法

履歴書の提出方法は、メール・郵送・手渡しの主に3つのパターンがあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

メールの場合

メールで履歴書を送る場合は、ファイルの暗号化やパスワード設定、クラウドストレージサービスなど、企業指定の方法で送ります。データはPDF化し、指定の期日までに担当者に送ります。

メールを送る前には、履歴書の内容に間違いがないか、最終確認しましょう。

PDFのファイル名は、「履歴書+氏名+履歴書を送る日」に設定すると分かりやすいでしょう。

<ファイル名の例>

履歴書_○○花子_1030.pdf


メールの文面例

メール本文は、宛名・挨拶+氏名・要件・結びの挨拶・署名の順に、簡潔にまとめます。誤字脱字や敬語の誤りがないか、メールを送る前にしっかりと確認してから送信しましょう。

件名:○○職応募の件/○○花子


株式会社○○○○
採用ご担当 ○○様

はじめまして、○○花子と申します。
(※2回目以降の場合:お世話になっております、○○花子と申します。)

履歴書と職務履歴書につきまして、
クラウドストレージサービスにて共有させていただきます。
以下のURLよりダウンロードをお願いいたします。
URL:https://XXXXX. com
ダウンロード期限:2025年12月○日

ご査収の程、よろしくお願いいたします。

お忙しいところ大変恐縮ですが、
面接の機会をいただけますと幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。
―――――――――――――
○○花子
〒000-0000
○○県○○市○○○○
電話 000-0000-0000
メールアドレス XXXXX@XXXX.com


メールを送る前に、以下のポイントをチェックしてから送るようにしましょう。


<メールを送る前に確認する3つのポイント>
  • 送信先・宛名は正しく入力されているか
  • 本文に誤字脱字や敬語の誤りがないか
  • 履歴書のファイルが添付されているか

郵送の場合

履歴書を郵送する場合は、A4サイズの履歴書が入る「角形A4号サイズ」の封筒か、A4もしくはB5サイズを2つ折りにして収める「角形2号サイズ」の封筒を選ぶといいでしょう。三つ折りにせずに入れられる封筒を選ぶのがポイントです。

色は白もしくは茶色で、表面の左下に赤字で「応募書類在中」と記載します。 宛先は縦書きで、人事担当者宛であれば、「株式会社○○ 人事部 ○○○○様」と記載し、企業や部署宛であれば「株式会社○○御中」もしくは「株式会社○○ 人事部御中」と記載します。 応募書類は送付状・履歴書・職務経歴書・その他書類の順に入れ、記入面が表面になるようにセットしましょう。

ポストに投函しても構いませんが、郵便局の窓口で普通郵便として送ると、料金不足による返送といったトラブルが防げます。


持参する場合

直接会社に行き、面接担当者に渡す場合は、以下の手順で渡しましょう。

(1)封筒の上にクリアファイルに入れた履歴書を重ねる
(2)相手が文字を読める方向を確認し、手渡す


渡す際は、
「本日は面接のお時間をいただき、ありがとうございます。○○花子と申します。こちらが応募書類になります。本日はどうぞよろしくお願いいたします」
と一言添えましょう。

会社の受付などで渡す場合は、封筒に入れた状態で相手が文字を読める方向で手渡します。その際も、
「お世話になっております。人事部の○○様宛の応募書類を持参いたしました。よろしくお願いいたします」
など、一言添えるようにしましょう。

なお、直接渡す場合は、送付状は必要ありません。


履歴書の書き方に関するよくある質問

最後に、履歴書の書き方に関するよくある疑問を3つ紹介します。

Q1.履歴書では「御社」?それとも「貴社」?

A1.
「御社」も「貴社」も、どちらも会社の敬称です。履歴書の志望動機などで記入するケースが多いですが、履歴書に書くときやメールの文面を書くときは、書き言葉の「貴社」を使用しましょう。

「御社」は話し言葉なため、面接や電話などでは「御社」を使用します。

ビジネスマナーの基本ですので、ぜひ覚えておきましょう。


Q2.履歴書は手書きとパソコン入力どちらがいい?

A2.
履歴書の作成方法は、企業から指定がない限り、手書きでもパソコン入力でもどちらでも構いません。

履歴書を手書きで作成するメリットとしては、字体などから人柄や熱意が伝わりやすい点です。文字の美しさに自信がある場合は、手書きで作成してみるのもいいでしょう。

ただし、手書きの場合は文字を間違えると最初からやり直しになるため、修正が効率的にできてスムーズに提出したい場合は、パソコン入力がおすすめです。IT企業などではパソコン入力が好まれる傾向があります。


Q3.英検・漢検は何級から書ける?

A3.
英検(実用英語技能検定)、漢検(日本漢字能力検定)ともに、履歴書に書く場合は2級以上が目安とされています。

英検も漢検も、2級は高校卒業程度のレベルなため、2級に合格していれば一般教養レベルの知識があると判断できます。

2級以下でも記入記載してはいけないわけではありませんが、採用時に有利になるというわけではないでしょう。


まとめ

本記事では転職時の履歴書の書き方について解説しました。

履歴書の項目はすべて記入し、誤字脱字や略語などがないか、最後にしっかりと確認することが大切です。 志望動機や自己PR欄の書き方についても本記事を参考にしていただきつつ、ブラッシュアップしてみてください。

履歴書の志望動機や自己PR欄でより効果的なアピールをしたい方には、転職アプリ「ミイダス」「市場価値診断」「コンピテンシー診断(特性診断)」などの診断サービスを活用するのがおすすめです。

簡単な質問に答えるだけで、市場価値を知ることができるだけでなく、仕事におけるパーソナリティの傾向やストレスを感じやすい条件や環境などを把握できます。

自分の強みや適性を知れば、より効果的な履歴書を作成できますので、この機会にぜひミイダスを活用してみてください。


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あなたの今の市場価値を見いだす「市場価値診断」を受けてミイダスに登録すると、コンピテンシー診断(特性診断)を受けることができます。
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監修者
記事監修者 瀧本 博史

キャリコンリンク合同会社 代表/転職コンサルタント・心理カウンセラー

国家資格 2級キャリアコンサルティング技能士、産業カウンセラー、心理相談員など多数の資格を持つ。キャリアの専門家として職業訓練校での就職指導、大学講師、ハローワークや公共機関などの相談員を務めてきたほか、心理カウンセラーとして心の問題のケアにも従事。NHK総合の就活ドラマも監修。著書は『オンライン就活は面接が 9 割』(青春出版社)、『2026年度版 本気で内定!面接対策』(新星出版社)など。